「昨夜の晩酌」
こちら「昨夜の晩酌」でご紹介している酒器やその他の器は、基本的には私の自宅にあって店頭には出ていないもの達です。
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昨夜の晩酌(奇跡の一点の巻)
ここのところ気候の変動が激しくて体がしんどいです。気温の高い日が続いたかと思ったら、また低い日が数日続き、その後また熱くなりと。昼間暖かかった時期でも、いまだに朝晩は結構冷えます。体がついていきませんし、外出時に何を着ていけばいいか判断に困ります。夜寝る時もそうです。5月中旬になりましたが、寝具は冬物のままです。服の衣替えもできません。例年なら今の時期には、冬物をクリーニングに出して夏服を出すのですが、今年はまだできないでいます。今日からまたしばらくお天気の方も崩れるようですからね。なんか週末雨が多いですね。
昨夜もまた、いただいたものをあてに晩酌しましたよ(笑)。
ゴリっとしたぱっと見に唐津のようにも見える李朝盃は、昨夜久しぶりに使いましたね。90年代ソウルにいた時に現地で入手した物です。この盃、最初に見た時は無傷だったのですが、煮沸してみたら共直しが現れたという李朝古陶磁器を購入した際によくあるヤツでした(笑)。しかしながら、姿かたち、サイズもよく気に入っていましたので、当時自分で金継ぎした物です。口縁のほかに見込みの方にも欠けがあり、結構苦労したのですが、うまく出来ちゃいました(笑)。金継ぎはなかなかうまく行かないので、もう今は自分ではやらないのですが、当時時々奇跡的にうまく行くことがありましたね。その中の一点でした。まあ専門家が見れば全然ダメなのかも知れませんけどね(笑)。ソウルにいた時は、結構これで飲んでましたね。懐かしいです。
徳利は大きめの高麗青磁の徳利です。高麗青磁から三島への過渡期のものと思われ、製作された時期は李朝初期に入ってからではないかと思います。首の下の胴上部に輪線紋2本、その下の3面に菊花紋が象嵌されています。無傷で油臭もなく安心して徳利として使えます。ただ容量が大きくて2合を少し超えます。昔よく飲んでいた頃は、寝酒にこれでおかわりして飲んでましたからね。日本酒の前にはビールのロング缶2本を必ず飲んでました。それが毎晩でしたからね。今考えると恐ろしいですよね(笑)。
お料理の方ですが、イカ・貝柱と筍・ブロッコリーの炒め物は李朝初期の金海手の皿に、湯葉入りおぼろ豆腐は李朝後期分院の白磁皿に、水菜とお揚げの炊いたんは李朝初期の白磁小皿に、筍と蕗の佃煮は李朝初期の堅手豆皿に、それぞれ盛り付けてみました。