「昨夜の晩酌」
こちら「昨夜の晩酌」でご紹介している酒器やその他の器は、基本的には私の自宅にあって店頭には出ていないもの達です。
こちらでご紹介した酒器やその他の器の中で、もしご関心をお持ちになられたものがありましたら、「お問い合わせ」欄よりお知らせください。ご関心を持たれた品、ご来店日をお知らせ頂けましたら、店の方へ持って参ります。
昨夜の晩酌(小さい井戸の巻)
梅雨らしい日が続いていますね。今朝も雨降りでしたが午後になって今は止んでいますね。明日、明後日ぐらいまでは不安定な天気が続くようです。梅雨なので雨降るのは仕方ないですが、店までの行き帰り歩きなので、朝夕避けて夜か店にいる昼間の間だけ降ってくれたらありがたいですけどね。まあ、そううまくは行きませんよね(笑)。これがまた、暑くなってくると午前中に店に出てくる際には、市バスを利用することにはなりますけどね。
一昨日の晩に酒のあてが届きましたので、昨夜は晩酌しました。90年代の初めにソウルの延世大学の韓国語学堂で一緒だった岩手県の方が「海宝漬セット」というものを送ってくださいました。三陸産のあわび、うに、ほたて、ふかひれの4種類の海宝漬がセットになっていまして、昨夜はあわびをいただいてみました。
めかぶとイクラのしょうゆ漬けに細かく刻んだ煮あわびがのっているという感じの物でした。皿に盛ってみると少しボリュームが足りない感じでしたので、ボイルしたイカを一緒に盛ってみました。食べるのは別々に食べましたけどね(笑)。酒の肴にはもちろんですが、ご飯の上にのっけて海鮮丼にしてもいいんでしょうね。皿は李朝後期分院の白磁皿を使いました。
その他のお料理と器ですが、いんげんの胡麻和えは李朝初期白磁の小皿に、大根とお揚げ、ニンジンの煮炒めは李朝初期堅手の小皿に、琵琶湖の小鮎の甘露煮は李朝後期分院の染付「壽」字紋の小皿に、それぞれ盛り付けてみました。
酒器の方ですが、盃は初登板の小さな井戸手盃です。サイズはちゃんと測ってなかったのですが、大体で言うと口径が5.5cmから6.0cmの間ぐらいだと思います。小さいですが、全体にしっかりと張り巡らされた貫入、底部周辺にはカイラギ状になった釉溜りがあり、井戸手としての条件をしっかり備えています。胴部に数か所見られる釉切れによる火間も、この盃の良い景色となっています。写真は青みが強く出てしまっているのですが、実物は釉溜りの部分以外は、もう少し黄みがかった感じです。
徳利の方は、これまでにも何度かご紹介したことのある李朝初期の堅手の徳利です。青みがかった釉薬がきれいで、特に高台周りの釉溜りがなかなか見事です。口縁の1ヵ所にほんの小さなホツの銀継ぎがあります。容量ははちょうど1合です。
最近は盃も徳利も小さいのを選んで飲んでるようです。年齢に合わせて酒量も調整しなければなりませんよね(笑)。しかしながら、よい酒の肴をいただきましたから、またちょくちょく晩酌のご報告はさせていただくことになりますね(笑)。