「昨夜の晩酌」
こちら「昨夜の晩酌」でご紹介している酒器やその他の器は、基本的には私の自宅にあって店頭には出ていないもの達です。
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昨夜の晩酌(分院末期と民窯の巻)
今年の冬はというか冬は年をまたぎますから、この冬はといった方がいいのでしょうか、とにかく暖冬ですね。昨日も京都は最高気温20℃までは行かなかったようですが18℃ぐらいだったでしょうか。これは例年の4月頃の気温のようですね。今日明日もお天気は雨が降ったり止んだりですが、暖かい日が続くようです。しかしながら、週の後半から週明けにかけてはまた寒の戻りがあるようです。私は若いころは暑さには弱かったんですが、寒さには強かったんですけどね。寒いとか感じかことがなかったんですが(ソウルは別ですよ)、今は歳のせいでしょうね寒さにも弱くなりましたね。特にこの冬のように寒くなったり暖かくなったりが繰り返されると体の調節機能が付いていけないようで応えますね。今年は桜が早く咲いて早く散ってしまいそうですね。
不順な気候の中でも晩酌は順調に続けておりますよ(笑)。
まずは酒器方ですが、李朝分院末期の白磁の盃は、以前にも最低1回はご紹介しています。もう6年近くやってますからね。回数とかよく分からなくなってきました(笑)。李朝後期の官窯であった分院が19世紀末に民営化(民窯)された後に製作されたものです。この盃、この手のものとしては、筒盃とまでは言えませんが立ち上がりがあり高く深い造りです。この手の分院末期の盃は碗形のものが多いのですが、これは貴重なフォルムですね。画像では分かり難いのですが、見込みは薄い渦巻になっており、口縁からの釉垂れも見られ、結構見どころもある盃です。
このような分院末期のグレーっぽい色の白磁盃は、私はがソウルにいた90年代末頃までは、ソウルの骨董屋でまだまだ見かけたんですが、今は本当に見なくなりましたね。後期分院の物になればなおさらのことですが。
染付の徳利は乳瓶です。乳瓶は初めての母乳をお供えした器と言われています。染付でかなりくずれた感じの絵ですが蘭草紋が両面に描かれています。李朝後期分院の乳瓶となるとかなり高価なものになりますが、これは民窯の染付蘭草紋徳利(乳瓶)です。容量は2合ぐらいです。丸っこいのでお酒がよく入りますね。
お料理の方ですが、エビマヨは高麗青磁象嵌菊花紋の深皿に、大根の千切り煮は高麗青磁の小碗に、ほうれん草のお浸しは李朝初期の小鉢に、もずく酢は李朝の白磁盃にそれぞれ盛り付けてみました。