「昨夜の晩酌」
こちら「昨夜の晩酌」でご紹介している酒器やその他の器は、基本的には私の自宅にあって店頭には出ていないもの達です。
こちらでご紹介した酒器やその他の器の中で、もしご関心をお持ちになられたものがありましたら、「お問い合わせ」欄よりお知らせください。ご関心を持たれた品、ご来店日をお知らせ頂けましたら、店の方へ持って参ります。
昨夜の晩酌(ソウル土産で一杯の巻)
先月末にソウルに行って来ましたが、その時に買って来た物で昨夜は晩酌しました。買って来たのは한치(ハンチ)とキムチとちりめんじゃこです。한치(ハンチ)というのはイカの種類で剣先イカのようなんですが、今回私が買って来たのは건 한치(乾ハンチ)で干した物です(写真2番目・3番目)。我々がよく知るスルメはスルメイカを干した物ですが、한치(ハンチ)はスルメイカより小ぶりで身も薄いです。一夜干しにしたものであまりカチカチに乾燥してませんので、焼いても身が柔らかく食べやすいです。炙ったスルメを噛んでいると顎が痛くなってきますが、これはそういうことがありません。食べる時には4番目の写真のようにちぎって食べます。醤油にマヨネーズでいただきました。
ちりめんじゃこは韓国語では멸치(ミョルチ)と言いますが、今回買って来た物は子供用の低塩のミョルチと書かれていました(写真5番目)。じゃこおろしにして食べましたが、よく乾燥しているので大根おろしと混ぜて食べるのにちょうどいい感じでしたね。
キムチは特に説明の必要はないと思います。あちらのキムチは日本の物のように甘くなくていいですね。また今後は豚肉などと炒めても食べようと思っています。
酒器の方ですが、いずれも過去に何度かご紹介した物です。李朝後期~末期の井戸手の盃は、比較的最近に入手したという感覚でしたが、それでももう5年以上経っているんですね。器全体に深く細かい貫入が張り巡らされており景色がいいですね。高台に僅かですが釉薬がカイラギ状になった部分も見られます。8番目の写真のように横から見たフォルムもいいですね。もっと育ってくれることを期待したのですが、使用頻度が低いため思うようには行かなかったですね(笑)。
俗に高麗徳利と呼ばれるこの徳利は、私がソウル在住だった頃に入手し当時よく使っていたものです。持ち帰って煮沸すると口縁部に欠けの共直し4か所ぐらい現れましたましたので、自分で金継ぎしてみました。なので決していい出来の金継ぎではありません。でもまあ当時は「自分が再生させたぞ」みたいなことを思いながら、楽しんでいたように思います(笑)。コロリンと丸っこい私の好きなスタイル。容量は約2合です。
お料理を盛った器の方ですが、한치(ハンチ)は李朝初期堅手の皿に、한치に付ける醤油マヨは李朝後期~末期頃の白磁盃に、キムチは李朝分院末期の染付豆皿に、じゃこおろしは伊羅保手の小鉢に、うずらのゆで卵は李朝後期分院の白磁豆皿に、それぞれ盛り付けてみました。