「昨夜の晩酌」
こちら「昨夜の晩酌」でご紹介している酒器やその他の器は、基本的には私の自宅にあって店頭には出ていないもの達です。
こちらでご紹介した酒器やその他の器の中で、もしご関心をお持ちになられたものがありましたら、「お問い合わせ」欄よりお知らせください。ご関心を持たれた品、ご来店日をお知らせ頂けましたら、店の方へ持って参ります。
昨夜の晩酌(カセた三島コンビの巻)
高校野球は京都国際高校が全国優勝したみたいですね。こちらは元々韓国系の学校で、かつては校名も京都韓国高校でした。ここは中学もあるんですが、日本でも韓国でも正規の学校として認定されている学校なんですね。校歌が韓国語なんですね。今日もその韓国語の校歌がテレビ中継で流れたんでしょうね。観てないから知らんけど(笑)。今は生徒のほとんどが日本人で、男子生徒の9割が野球部員のようです。
以前まだ校名が京都韓国高校の頃、こちらの学校には2度ほど行ったことがありました。1度目は雄弁大会(韓国語のスピーチコンテスト)に参加するため、2度目は韓国語能力検定試験受験のためでした。雄弁大会では準優勝して副賞としてソウル3泊4日ぐらいの旅行に連れて行ってもらいましたね。自慢か(笑)。
前置きがまた長くなってしまいましたが、ここからは昨夜の晩酌です。
酒器はいずれもカセのある三島です。三島の平盃は主に見込みと高台内やその周辺部分に結構なかせが見られ、土のシミも残っています。コンディションはそんな感じで決して良くはありませんが、口径が9センチ前後(また測るの忘れました)とベストなサイズです。※口径8.8cmでした。
三島(粉青沙器)に礼賓・長興庫・内瞻など李朝の官庁名を入れたものがあり、日本ではこれを礼賓三島と呼んでいます。この盃の見込み中央に記された「司膳」は、宮中の酒や飲食を担当した官庁で使われたものであることを示しています。
見込みの「司膳」の文字はお酒を注ぐ前の表面がカセた状態では分かり難いのですが(写真2番目)、お酒を注ぐと3番目の写真のように文字が鮮明に現れます。もちろん酒器はカセが無い方がいいですが、これはカセによって起こった楽しい現象ですね。お酒を注ぐのが楽しくなります。今回がこちらでは初めてのご紹介でした。カセ以外にキズはありません。※すみません。訂正です。高台に欠けがありました。
徳利も三島で人気の柳紋ですが、こちらも高台内とその周辺の一部にカセがあります。しかしながら、使い込んだおかげでカセた部分もザラザラとした感じが無くなり、馴染んだ感じになっています。口部の4分の1程が欠けて金継ぎが施されています。こちらもキズ・直し、カセありですが、絵柄がよく容量も1合半を少し切るぐらいで独酌によいサイズです。
お料理の方ですが、イカと玉ねぎ炒めは李朝堅手の大皿に、春雨サラダは李朝初期の白磁小鉢に、冷ややっこは高麗青磁の八角小鉢にそれぞれ盛り付けてみました。