「昨夜の晩酌」
こちら「昨夜の晩酌」でご紹介している酒器やその他の器は、基本的には私の自宅にあって店頭には出ていないもの達です。
こちらでご紹介した酒器やその他の器の中で、もしご関心をお持ちになられたものがありましたら、「お問い合わせ」欄よりお知らせください。ご関心を持たれた品、ご来店日をお知らせ頂けましたら、店の方へ持って参ります。
昨夜の晩酌(窯割れ盃の巻)
久しぶりの昨夜の晩酌です。今月のように京都の骨董イベントが多い月は、少なめになるのがこのシリーズです(笑)。
黒伊羅保系の高麗徳利は、ころりんチョンとした可愛い形とサイズが魅力です。まるっこいので結構入りそうに思いますが、実際のところは1合2勺程度で、独酌にピッタリのサイズです。確か15,6年ぐらい前に購入したもので、存在すら忘れかけていたものです。購入した当時も数回は使ったと思いますが、登板期間は短かったと思います。当時はまだ、毎晩相当な量のお酒を飲んでいた頃でしたので、この容量では頼りなかったのかも知れませんね(笑)。
口縁に結構大きめな窯割れのある貫入盃も10年以上前に購入したものです。お酒を注いでも、窯割れのところから漏れるということはありません。表面張力?理数系に弱いのでなんという原理によるものなのかは不明ですが、何らかの力が働いているようです。なので、窯割れ部分を外から指で触れると、お酒が指に付きますので、そこだけ気をつければ使用には問題ありません。
購入した当初は、この窯割れの部分に金継をしてもらい、その景色から銘「稲妻」等と名付けてみても面白いのではないかと考えていました。しかしながら、このままで使用してみると、窯割れの部分から酒をドンドン胎土に滲み込ませてくれるため、窯割れの周辺から見込みに赤みが差し、貫入もクッキリと深くなり大変いいアジとなりました。そんな訳で、とりあえず直しはせずにそのままで使おうと思っています。
酒の肴の方ですが、帆立のニンニクバター炒めは李朝後期分院の白磁皿に、ごぼうサラダは三島の小鉢に、玉子豆腐は三島の小皿に、それぞれ盛り付けてみました。