「昨夜の晩酌」
こちら「昨夜の晩酌」でご紹介している酒器やその他の器は、基本的には私の自宅にあって店頭には出ていないもの達です。
こちらでご紹介した酒器やその他の器の中で、もしご関心をお持ちになられたものがありましたら、「お問い合わせ」欄よりお知らせください。ご関心を持たれた品、ご来店日をお知らせ頂けましたら、店の方へ持って参ります。
昨夜の晩酌(アジ付き過ぎの刷毛目平盃の巻)
今日、店に出て来る時、清水寺に通じる五条坂、茶碗坂は、中学生か高校生か分からないような修学旅行生と、小グループの観光客でいっぱいでした。土日祝日以外でここまで多いのは初めてではないでしょうか、まあ、修学旅行は休日である必要はないですけどね。観光客の形態も団体が増えてきたように思います。飲食店の方もお客さんが増えていますね。百貨店の食堂街なども、1か月前頃までは結構空いていて、並ぶことなく入れたのですが、最近はお店の前に並べられた椅子に、順番待ちのお客さんが座って待っているようになりました。
これらは、政府によるGo Toトラベル、 Go To Eat等のキャンペーンによる効果でしょうが、それに比例して新型コロナウィルス感染者数が、ここのところ急増していますね。これらキャンペーンは、旅行業界、宿泊施設、飲食業界などにとって、頼みの綱となっている訳ですが、感染の拡大が続くと結局のところ旅行、会食のキャンセル、さらには自粛要請へと進まざるを得なくなりますからね。どうしたもんでしょうかね。それにしても、今週あたりからの新型コロナウィルス感染者数の急増は第3波到来かと言われていますが、恐ろしい感じがしますね。
昨日は、2か月に一度の検査の日でした。京大病院の方で、いつもの糖尿の検査を受けて来ました。結果の方は、数値が前回と同じでした。前回、大幅に数値が下がりましたので、前回の検査までと同様の食生活(朝・晩の2食、パン食0(ゼロ)、米食を減らして、晩はご飯代わりにビール(正確には発泡酒・第3のビール「麦とホップ」)、日本酒は月3回まで)を守って来て、さらに数値が下がることを期待していましたので、少し残念でした。でもまあ、横ばい状態で悪くはなってないので、いいですよね(笑)。
前置きが長くなってしまいましたが、そんな訳で検査も終了しましたので、昨夜は久しぶりに日本酒で一杯やりました。
昨日は、江戸前の鰻料理が自慢の四条花見小路の「かぼちゃのたね」さんのお惣菜弁当をいただきましたので、それをあてに一杯やりました。本当なら、酒のあても、李朝・高麗の器に盛っていただく方がいいのですが、折にきれいに盛り付けられたお弁当を見ると、やっぱりそのまま食べた方がいいと思いますよね(笑)。
三島の徳利は、確か今回で3度目の登板になるのではないでしょうか。白象嵌の縄簾紋の図柄で、キズもあり口縁に2箇所、大きめの金継ぎがされています。私がこの徳利の好きなところは、肌がいいところです。全くカセが無く、釉薬が生きていて艶々としているところです。こういう徳利は、持った時の手触りがよく、使っていて気持ちの良いものです。
刷毛目の平盃は、副題にもしたとおり大変いいアジが付いています。店に置いていたものですが、久しぶりにこれで飲んでみたくなって、昨日持ち帰りました。今日はもう店に帰って来ています。ご覧いただいているとおり、アジが付き過ぎているぐらいにいいアジが付いています。写真より、現物がもっと色は濃いですね。昨日使ったので、さらにアジが付きましたね。
この盃は、私がまだソウルにいた90年代末に晋州(チンジュ)の骨董店で入手したものです。晋州は豊臣秀吉が朝鮮半島を侵攻した文禄・慶長の役の激戦地で、晋州城という城跡があります。そのお城の道を挟んだ向かい側に骨董店がずらりと並んでいて、その西の端の方にはソウルと同じ名称の仁寺洞骨董街という骨董街がありました(今もあるようです)。
この刷毛目、購入時には無傷完品だったんですが、持ち帰って使用のために煮沸すると現れました、共直しが(笑)。大小合わせて6箇所の欠けがありまして、それをソウルで金継ぎしてもらったら、これが何ともひどい出来でしたので、日本に帰って来てから現在のように金継ぎをやり直してもらいました。口径が10.5cm程です。
ソウルにいる時によく使って育てたのですが、その頃、韓国には日本酒がありませんでした。じゃあ、何を飲んでいたかなあと思い出してみると、当時住んでいた地下鉄4号線「淑大入口(スクテイック)駅」の裏道にあったお店でだけ売っていた、米原料の日本酒のような物を飲んでいたことを最近思い出しました。名前は忘れてしまったんですが、とにかくそのお店にだけあって他では見たことが無く、一升瓶で売っていました。味は日本酒そっくりという訳ではありませんでしたが、韓国の酒類の中では一番近いかなという感じでした。売っていたお店は、所謂なんでも屋さん的な感じで、お菓子や食品(といっても生鮮食品ではなく、乾物中心)、日用品などが売られていました。
懐かしいです。またソウルに行って、あのお店がまだあるか確かめてみたくなりました。