「昨夜の晩酌」
こちら「昨夜の晩酌」でご紹介している酒器やその他の器は、基本的には私の自宅にあって店頭には出ていないもの達です。
こちらでご紹介した酒器やその他の器の中で、もしご関心をお持ちになられたものがありましたら、「お問い合わせ」欄よりお知らせください。ご関心を持たれた品、ご来店日をお知らせ頂けましたら、店の方へ持って参ります。
昨夜の晩酌(残念なもの同士の巻)
朝晩はまだ少し寒いですが、昼間は随分暖かくなってきましたね。昼間はもうコートがいらないぐらいですが、帰りが寒いだろうと思って一応コートを羽織って出てきたら、結構汗ばむぐらいに暑かったですね。まあ私の場合、清水寺近くからここ古門前まで25分ぐらい歩きますからね(笑)。
昨夜は前日に頂いていた鯛のアラ煮で晩酌しました。鯛のお頭とその下にはハラミがありました。鯛の頭は頬の部分が美味しいですね。それとやっぱり目玉ですね。中のゼラチン質の部分をほじくり出してチュルチュルといただくのがうまいです。コラーゲンたっぷりですね。
鯛のアラ煮は李朝初期堅手の皿に、レンコン饅頭のカニ湯葉あんかけは伊羅保手の小鉢に、ブロッコリーと蒲鉾のお浸しは三島の小鉢にそれぞれ盛り付けてみました。
酒器の方は、いずれもこれまでご紹介したことのある物ですが、盃は割れ継ぎの三島平盃で、昨年11月6日に直しから戻って来て直ぐに使ってみた際にご紹介しました。元々は割れたパーツを接着剤か何かでくっ付けて共直しがしてあったものでした。ぶち割れのキズ物ですが薄手で口径が10cmを切るサイズのいい三島です。平盃として使える三島の場合、口径が10cm超える厚手の物が多く、元々が小皿なので深さの無い浅い作りの物が多いのですが、これぐらい薄手の物は希少ですし、さらに深さもあって盃らしい三島と言ってよいでしょう。前回の登板からまだそんなに間隔を置かずに再登板となりました。これ結構気に入って来てしまいました。
自然釉がダラダラ、ボタボタと豪快に流れ落ちる高麗土器の徳利は、調べてみるともうこれが4回目の登板だったんですね。そんなにこちらに登場させている感覚ではなかったんですけどね。一番近いところで昨年の8月5日だったんですね。なかなかの素晴らしい景色なのですが、こちらの徳利も残念ながらキズ物です。写真にある通り自然釉が流れているのと反対側の面に直しがあります。最初は共直しがされていまして、それを現在のように銀直しにしてもらいました。
2点ともキズは残念ですが、ちゃんとした直しがされていば十分に楽しめます。よい金継ぎがされていると、それが一つの景色として見られますし、黒く変色した銀直しはまた渋くていいですよね。