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李好のヌシ 第三話「紙縒り細工」 - 韓国骨董 李好

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李好のヌシ

「李好のヌシ」

当店で開店時から売れずに店頭にある商品を当店の「ヌシ」としてご紹介いたします。

売れていないからと言ってつまらないものだということではなく、存在に気付いてもらっていなかったり、そもそもそれが何なのか分からずにスルーされて来たような商品を、ここでご紹介・ご説明しおります。

よく他店のホームページ等の新着商品や自慢の商品の紹介などとは、趣向を変えた形での商品紹介にしています。

李好のヌシ 第三話「紙縒り細工」

カテゴリ: 李好のヌシ 作成日:2020年08月22日(土)

DSCN4401 2毎日暑いですね。京都では今週はずっと猛暑日で、昨日と一昨日はいずれも最高気温が39℃でした。今日明日は雷雨が降って気温の方は下がるとのことですが、それでも今日の京都の予想最高気温は36℃です。猛暑日やん!

自宅と店は徒歩で往復するのが基本なのですが、さすがにこれだけ暑いと往きはバスで最寄りの停留所まで移動し、そこから歩いています。家を出るのが10時過ぎ頃ですから、もう大体その時間には気温30℃を超えてますからね。それでも帰りは頑張って歩いて帰るのですが、自宅についたら汗だくでヘトヘトです。以前、夕方帰宅時に自宅の室内温度が33℃台だったということを、ここでお知らせしたことがありましたが、それは自宅1階のことでした。昨晩2階に上がってみると、なんと気温37℃でした!夜の室内ですよ!本当にエアコンが無いと生きていけません。とにかく、自宅に夕方帰ってから寝ている間も翌日に家を出るまで、ずーっとエアコン付けっぱなしにしてますので、今月の電気代の請求が恐ろしいです。

猛暑と共に新型コロナ禍の方も収束の気配が見えて来ません。本当なら昨日21日は東寺の弘法さんの日だったのですが、既にご案内のとおり、今月もまた21日の弘法さん、25日の北野天満宮の天神さんともに開催中止となっております。来月もどうなるでしょうか。そんな状況ですので、こちらのブログの記事については、今後しばらくこの新シリーズ(笑)「李好のヌシ」に頼ることになってきそうです。と言っても、これもそんなにネタが豊富にあるわけではないんですけどね(笑)。

第三話は、韓国の紙縒り細工をご紹介いたします。韓国の伝統的な紙である韓紙は、楮(コウゾ)という植物(樹木)の皮を用いて作られるようです。その韓紙をひも状にしてそれを編んで器物等を作成したものが紙縒り細工です。現在店内にある韓国の紙縒り細工の製品は、1枚目の写真の物と最後の写真の燭台です。

2枚目の写真の3点のかご状の器物は、比較的よく目にするものでしょう。この手の物は、自宅にまだ10個ほどはあったと思います。大小さまざまなサイズの物があり、時代のある物は大体2重編み(2重構造)になっています。また、製作後はそのままの物と表面に漆を掛けられたものがあります。3点のうち、手前の小さいものは漆をかけていない物で、奥の2点は漆が掛けられています。漆を掛けられていない物はソフトですが、漆のかかっている物はカチカチです。漆の掛かっている物の方が評価が高く、お値段も高いのですが、個人的には漆をかけていない物のソフトな手触りが好きです。蓋付きの物は貴重ですが、写真の蓋付の物はその形やサイズから、囲碁の碁石入れだった物かも知れないと思っています。

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その次の3枚目の写真の2点ですが、向かって左が赤ちゃんの帽子です。トップには元々は鈴が付いていたようですが、私が入手した時からありませんでした。草色と紅色の部分があるのですが、焼けてしまって色が分かり難くなっています。内側はまだ比較的色がよく残っているのですが。もう一つ、向って右の靴は子供が実際に履いたものではなく、装飾品として作られたものだと思います。まあ、当時の所有者がいたずらで子供に履かせてみたり、子供自らが履いてみたりしたことはあったかも知れませんけどね(笑)。

4枚目の写真の大きい方が書状入れで小さい方が財布です。書状入れのひもはオリジナルではなく、オリジナルの物が切れてしまったため付け替えたものでしょう。元々は紙縒りのひもが付いていたと思います。私の聞いた話では、これは壁にひもで吊るしてあって、家の主人が手紙を書いてそこに入れると、手紙を届ける役目の人がそれを外して、ひもでクルクルッと巻いて書状入れごと持って行き、馬で手紙を届けるのだということでした。

財布の方は、表面に漆がかけられています。内側は6枚目の写真のようになっています。このようなサイズで、このような構造の紙縒り製の財布というのは、私は他に見たことがありません。書状入れも、そうそうお目にかかれるものではありませんし貴重なものですが、こちらは自宅にあともう2点あります。財布の方は、博物館や美術館でも見たことがありません。まあ、博物館や美術館では所蔵していても、あまり面白い物でもないので展示してないだけなのかも知れませんが(笑)。

最後の写真は燭台です。こちらは全体が紙縒り製ではなく、芯に木を使い紙縒りを編み被せています。白磁の灯火器に油を入れ、芯を通して火を灯したものです。表面には漆がかけられています。灯火器の蓋をとって、花を活けてもいいんじゃないでしょうか。これは時代は若いですね。20世紀後半、製作から40~50年程度の物だと思います。

韓国の紙縒り細工の古い物は、韓国でも数が少なくなって来ていますので、お値段の方もずいぶんとお高くなってきていますね。

この他に、紙縒り製のお膳も自宅にあります。ホームページのトップに写真があります(丸抜きの写真の中の膳です)のでご覧ください。

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