昨夜の晩酌(魅惑の百合の巻)
昨夜の晩酌です。少し間隔が空いてしまいましたが、先週、酒の肴にとお土産を数点頂いておりましたので、昨夜はそれらをあてに一杯頂きました。
まず徳利は、李朝初期の堅手徳利ですが、注目すべきは胴に百合の花がでかでかと印刻されています。絵を専門とした人が描いた端正なものではなく、子供が描いたような大胆な絵であるところが面白く、惹きつけられます。 この徳利、購入時には直しは無く、口の半分以上を欠いた状態でした。それでも、見つけた瞬間に一目惚れしてしまい、口欠けの徳利としては結構なお値段で購入しました。まだ10年にはならないかと思います。購入した当初はうれしい反面、口欠けの徳利にこんなにお金をかけてよかったのかな?という気持ちもありました。最初は口を欠いた状態のままでお酒を飲んでいましたが、購入してから2年ぐらいしてから専門家に直しをお願いして、現在の姿となりました。容量はほぼ2合と結構入ります。
李朝末期の盃は、10年以上前に踏十里古美術商街の骨董店で購入したものです。その時には、これと合わせて3個の盃を購入したのですが、そのうちの一つががこちらのブログ「昨夜の晩酌」(2019年10月8日付)に写真を掲載した井戸手盃です(「昨夜の晩酌」(2019年10月8日付)へはこちらをクリック)。こいつは普段使いによく登板させています。最初購入した時は、白いだけの末期の盃でしたが、しっかり育って貫入が深くなり見込みには赤みがさしています。高台の無いベタ底なのですが、その周辺の土が少し赤みを帯びたところがあり、さらに見込みにピンホールもいくつか見られたため「これは育つな」と思い購入しました。こちらの方は安価で購入しました。
小田原の蒲鉾と気仙沼産のマグロしぐれ煮は、李朝後期の祭器面取台皿に、海鞘(ほや)のオリーブオイル漬けは李朝初期の白磁小皿に、菜の花漬けは三島菊花紋小皿にそれぞれ盛り付けてみました。高台が面取の祭器は数が少なく、その分高価になります。初期白磁小皿は、平盃としても使えるサイズです。
酒のあての蒲鉾は小田原から来ていただいたお客様から、マグロしぐれ煮と海鞘オリーブオイル漬けは韓国留学時代の友人から、それぞれお土産に頂いたものでした。ごちそうさまでした。