「昨夜の晩酌」
こちら「昨夜の晩酌」でご紹介している酒器やその他の器は、基本的には私の自宅にあって店頭には出ていないもの達です。
こちらでご紹介した酒器やその他の器の中で、もしご関心をお持ちになられたものがありましたら、「お問い合わせ」欄よりお知らせください。ご関心を持たれた品、ご来店日をお知らせ頂けましたら、店の方へ持って参ります。
昨夜の晩酌
昨夜の晩酌です。
刷毛目の平盃は、購入時には割れてバラバラになったものを、接着剤でくっつけてあったのですが、それを金継してもらいました。厚塗りの刷毛目が勢いもよく描かれており、なかなかなものです。割れているのは残念ですが、上手な金継のお蔭ですっかりよみがえりました。使っていけば、まだこれから大いに育っていくでしょう。裏にも刷毛目があります。
李朝初期の徳利は、青磁釉がかけられ薄い刷毛目のような跡も見られ、さらに高台もしっかり作られていて、見どころの多いものです。容量も1合2勺程と独酌にはベストなサイズです。写真では分かり難いですが、口の部分が割れ継ぎされています。これ、購入時は無傷でした。私がやってしまいました。購入後、早くこれで飲みたくて早速家で煮沸したのですが、煮沸後に寸胴鍋から取り出そうとした時に、鍋のふちに落としてしまい、ガチンと割れちゃいました。まさに一生の不覚!こちらも金継でよみがえらせてもらいましたが、本当にコイツには申し訳ない限りです。
小松菜とキノコのお浸しは高麗青磁白象嵌八角小鉢に、鰻の白焼きは李朝初期の白磁の皿に盛りつけました。初期の白磁皿にも縁に金継があるのを確認できるかと思います。これは以前に私が自分でした直しですが、これも元は無傷でした。以前、自宅の台所で使っていた浄水器が、蛇口にカートリッジを取り付けるタイプの物だったのですが、水をいっぱいに出すとカートリッジ部分が度々落下しまして、その落下による被害に遭ってしまったものです。もう1枚、初期の大皿もこの被害に遭ってしまいました。今はシンク台も浄水器も当時の物とは変わり、そのようなことも起こらなくなりましたが、コイツらを使う度に不注意を恥じています。ごめんなさい。
昨夜の晩酌
久しぶりの昨夜の晩酌です。
その間、飲んでなかったのかというと、そうではありません。その間はビールだけ飲んでまして、日本酒を飲んでいませんでした。日本酒を李朝・高麗の徳利と盃で飲んでないと記事になりませんので、こちらへの投稿が久しぶりになったということです(笑)。
高麗青磁の徳利は「これ前にも見たぞ!」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、同時代・同手の別物です。よく見ていただくと、青磁釉の発色が全く違います。胴の約3分の2ほどが茶色く色変わりしています。きれいな青磁釉の部分が一番多く見える面をこちらに向けて撮影しましたので、裏側は全て茶色く変色しています。また、写真では分かりにくいですが、口縁に欠けが3か所あり金直しが施してありますし、側面の高台付近は全体的にカセています。
こうなると、先に「翡色青磁というに相応しい」として紹介した青磁徳利とは、お値段では10分の1とまではいきませんがそれに近いほどの差になります。それでも本歌の高麗青磁ですので、ビギナーの方はこのあたりから始めて、先にご紹介したものを「いつかは」という目標に楽しまれたらいいのではないかと思います。
盃は分院末期のもので、私が初めて手に入れた李朝の盃です。写真ではよく分かりませんが、見込みが渦巻になっていて、お酒を注いだ時の景色もいいです。もう20年以上も前になりますが、ソウルの長安坪で購入した時はうれしくて、しばらくは毎晩これで飲んでいました。昨夜、久しぶりに引っ張り出し来て飲んでみました。初心忘るべからずですね。
おでんは李朝末期の鉢に、ふき煮は李朝初期の堅手小鉢に盛り付けてみました。
今日は定休日ですので、午後から大阪市立東洋陶磁美術館の特別展「高麗青磁ーヒスイのきらめき」を観に行ってきます。
昨夜の晩酌
昨夜の晩酌です。
唐津のような李朝末期の盃と高麗徳利は、いずれも90年代ソウル在住時に購入したもので金継があります。購入時には無傷完品でしたが、家で煮沸すると共直しが出てきました(笑)。もずく酢を盛った高麗青磁の小碗にも金継があります。こちらは購入時から口縁に共色直しががあるのは分かっていましたが、家で水洗いしていたら直し部分がボロリととれたのには驚きました(笑)。
金直しは3点とも私が自分でしたものです。徳利は写真では分かりにくいのですが、口縁に4か所ほど金継しています。以前は金継を独学でしていたのですが、なかなか上手くいかないので今はもうやりません(笑)。特に漆の上に金を蒔くのが上手くできないため、漆に金粉を混ぜてそれを塗り付けて研いでいましたので、金粉の消費量も馬鹿になりませんでした。金の無駄遣いだと思い、今は専門家にお願いしています(笑)。
高麗徳利は、ころりんと丸っこく可愛らしい形状で、一時はこれでよく飲んでいました。容量は約2合で、10年ぐらい前までは晩酌にこれに2回注いで飲んでましたが、今は1回で十分になりました(笑)。
高麗青磁小碗の方は、北朝鮮の青磁が中国経由で韓国に入って来て、青磁の価格が下落する以前に購入しましたので、当時はこれでも結構なお値段でした。少し大きめですが、ぐい吞みとしても使えます。
ブリの塩焼きは李朝初期官窯の白磁皿に盛り付けています。
昨夜の晩酌
昨夜の晩酌です。
写真手前の盃は李朝末期のもので、口縁に金直しが2箇所、ニュウも数箇所見えますが、貫入の入った枇杷色の肌から、井戸手盃と呼んでよいかと思います。ちなみに、カイラギは出ていません。
高麗青磁の徳利は、ぽってりとした形状ですが口づくりは端正で青磁釉が大変美しく、正に翡色と呼ぶに相応しいものです。煙が入って色変わりしたような部分も一切ありません。底部に少しカセた部分がありますが、無傷完品です。容量は1合半を少し超える程度です。
生姜煮は李朝初期の小皿に、切り干し大根の煮物は李朝末期分院の小鉢に、ホタテのバター炒めは李朝後期分院の白磁皿にそれぞれ盛り付けてみました。
初期の小皿は平盃としても使えるサイズです。分院の皿は、最近では韓国の骨董店でもなかなかお目にかかれなくなってきました。たまに出会えても、びっくりするぐらい値段が高騰しており手が出ません(笑)。昔もっと買っておけばよかったなぁと後悔しています。
昨夜の晩酌
昨夜の晩酌です。
白磁の盃は後期分院のものです。口縁に1箇所金直しがあります。
鉄砂徳利は口を欠いており、ぐるりと銀直しが施されていますが、このように独酌サイズの鉄砂徳利は希少です。
両面に木の枝なのか草なのか、よく分らない絵が描かれています。この手の鉄砂徳利は、両面に同じような絵が描かれていることが多いのですが、この徳利は写真のように絵が少々違ってます。1枚目の絵の方が複雑で面白いですが、鉄砂が薄いです。対して2枚目の絵の方は4つに枝分かれした単純な絵ですが、鉄砂の色が濃く力強いです。容量は1合半程度です。
もずく酢は三島の小鉢に、ひじき煮は李朝初期の茶碗に盛り付けてみました。
「昨夜の晩酌」はシリーズ化されます(笑)。お楽しみに。
昨夜の晩酌
昨夜の晩酌です。
粉引の平盃は見込に窯キズがありますが、裏には抜けていませんので漏りません。
三島の徳利は口縁に2箇所の金直しがありますが、容量が1合半程度で独酌用にピッタリです。
南瓜の煮つけは三島の小鉢に、オクラのおかか和えは李朝末期の染付小鉢に、サバの味噌煮は李朝初期の堅手小鉢にそれぞれ盛り付けてみました。
若いころと違い、お酒も量は飲めなくなったのですが、昨夜は少し調子に乗って飲みすぎてしまい、朝から胃の調子が悪いです(笑)。