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昨夜の晩酌 - 韓国骨董 李好

TEL:075-532-5877

〒605-0089 京都府京都市東山区古門前通大和大路東入元町367-4 杉山ビル2階 *京阪三条駅より徒歩3分

 

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昨夜の晩酌

「昨夜の晩酌」

こちら「昨夜の晩酌」でご紹介している酒器やその他の器は、基本的には私の自宅にあって店頭には出ていないもの達です。

こちらでご紹介した酒器やその他の器の中で、もしご関心をお持ちになられたものがありましたら、「お問い合わせ」欄よりお知らせください。ご関心を持たれた品、ご来店日をお知らせ頂けましたら、店の方へ持って参ります。 

昨夜の晩酌(天ぷら圓堂 天ちらし弁当の巻)

カテゴリ: 昨夜の晩酌 作成日:2020年05月16日(土)

DSC 0254 2晩酌は日曜日あたりにしようかと思っていたのですが、昨日の晩ご飯に、八坂通りの天ぷら圓堂さんの天ちらし弁当をいただきましたので、急遽、昨夜の晩酌となりました。相変わらず、もらいメシで生きてますよ(笑)。

天ちらしは、写真のとおりご飯の上に海老天をはじめとする様々な天ぷらを正にちらしたお弁当です。野菜や生麩、それに圓堂さんの名物、トウモロコシの天ぷらも入ってました。ご飯の上には海苔が被せられていました。容器が電子レンジ対応の物ではないようでしたので、温めて食べることができなかったのが残念でしたが、それでも充分に美味しくいただけました。

天ぷら圓堂と言えば、八坂の塔(五重の塔)を東に見る八坂通に、かつてはお茶屋だったという築100年におよぶ伝統的な京都の数奇屋造りの本邸の他に、同じ八坂通に南邸・西邸を構え、さらには同じ八坂通にあるホテル ザ セレスティン京都祇園内にも出店されています。その他に、京都市内では岡崎に岡崎邸も出店されました。大変繁盛していたのですが、新型コロナ禍でこちらもやはり苦しいでしょうね。京都はまだですが、全国39県で緊急事態宣言が解除されましたが、飲食店にお客さんが戻るのには、まだまだこれから時間を要するでしょうね。圓堂さんについては、過去にこちらでご紹介したことがありますので、詳細はこちらからご覧ください(天ぷら圓堂の紹介記事へはこちらをクリック)。

三島の徳利は口がぐるりと全て金直しが施されています。まあ、それは仕方がないのですが、気に入らないのは高台が写真のようにすり整えられていることです。多分、砂や小さな石などが付いていたため、安定が悪く、膳に置いた時にキズがつくなどの理由によるものだと思いますが、好きじゃないですね。胴には釉垂れが見られ、そういうところはいいんですけどね。残念です。こちらは白象嵌です。容量は1合6勺ほどです。

盃の方は、赤味の出た御本手茶碗のような味のいい盃です。口縁に私が自分でした金直しが3箇所あるキズ物ですが、見込みの釉垂れもいい景色ですし、高台内は縮れ釉になっています。これはソウルにいた時に入手したものですが、どこの店で買ったのか忘れてしまいましたね。この手のものは、大抵は踏十里か長安坪で買っているのですが、店が特定できないですね。これも久しぶりに使ってみました。

白和えを盛り付けたのは、李朝末期の染付小鉢です。残念ながら、お弁当の中身が分かるように写真を上から撮っているので、染付の部分が全く写っていませんが(笑)。

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昨夜の晩酌(ドキドキ青井戸手盃の巻)

カテゴリ: 昨夜の晩酌 作成日:2020年05月08日(金)

DSC 0177 2昨日、京大病院で糖尿の検査を受けまして、無事に数値が大幅に下がっておりました。と言っても、前回の数値が高過ぎましたので、まだ正常値には程遠いのですが、前回の検査以降は節酒し、間食も一切やめておりましたので、その成果が出て何よりでした。努力の結果が数値に表れてくれないとモチベーションが下がってしまいますからね。しかしながら、現在の新型コロナウィルスの感染拡大防止のための活動自粛と同様に、これで安心して気を緩めてしまうとリバウンドしてしまいますので、今後とも摂生に努めてゆきたいと思います。今後も晩酌は月3回程度のペースを守ってやっていく予定です。

そんな訳で、久しぶりの昨夜の晩酌です。

徳利は新羅か高麗の土器です。以前にご紹介した米色青磁と同様に、その形状は片側だけが平たくなった扁壺です。米色青磁の扁壺徳利については、2019年11月09日作成の「昨夜の晩酌(金継ぎ第1号盃の巻)」をご参照ください(2019年11月09日作成の「昨夜の晩酌(金継ぎ第1号盃の巻)」へはこちらをクリック)。容量は、ちゃんと測ったわけではないのですが、これで1合7~8勺ぐらいは入ります。この徳利も本当に久しぶりに使いましたね。底はベタ底なのですが、その底に小さな欠けが1箇所あったくらいで状態はいいです。ちなみに、副題の「ドキドキ」は、この「土器」の徳利にかけたものなんですよ(笑)。分かり難いですね(笑)。

青井戸手の盃は、底に小さな欠けがありますが、他にキズは無く状態の良いものです。底には写真のようにカイラギも見られます。購入したのは10年以上前だったと思います。サイズもよく申し分ないのですが、これもあまり育つ手ではないので、意外にもあまり使っていませんでした。購入してすぐに2,3回使って、あとは思い出した時に時々という感じでしたね。この「昨夜の晩酌」を書くようになったお蔭で、あまり使っていなかった酒器を引っ張り出して使うようになりました。なかには、存在さえ忘れかけていたような酒器を再び使うことができる機会となり、懐かしい想いはもちろんのこと、その酒器の良さを再確認できたりと、有意義なものとなっています。

イカとキュウリのピリ辛炒めは李朝初期の白磁皿に、大根とお揚げの炊いたんは高麗青磁の小鉢に、出し巻は李朝後期分院の染付壽字紋小皿にそれぞれ盛り付けてみました。染付壽字紋小皿は出し巻がのっているため見えませんが、最後の写真のように見込みに「壽」の字が書かれています。

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昨夜の晩酌(半筒井戸風盃の巻)

カテゴリ: 昨夜の晩酌 作成日:2020年04月29日(水)

DSC 0082 3今日からゴールデンウィークに突入しましたね。と言っても例年とは違い、新型コロナ禍で緊急事態宣言が出された中では、ゴールデンとは言い難い今年の大型連休となってしまいましたね。緊急事態宣言が出されて3週間が過ぎ、感染者数は安定してきましたが、残念ながら思ったほど大幅には減っていませんね。旅行や遠出も出来ない連休ですが、この期間中はいいお天気が続くようです。皮肉なもんですね(笑)。

だから家飲みしたという訳ではないのですが、昨夜の晩酌です。実は、昨日の晩も貰い物のシチューがあったのですが、そちらは今日のお昼に回して晩酌しました(笑)。来週の木曜日にまた検査があるので、もうここらあたりが最後かなというのもあったんですけどね(笑)。

高麗徳利は以前、まだこの「昨夜の晩酌」に副題がつく前の初期の頃に一度紹介していました。ころりんと丸っこく可愛らしい形状です。容量は以前約2合としていたようですが、昨日お酒入れてみると一合八勺ぐらいでしたね。口縁に4か所、昔に私が自分でした金継があります。前回紹介した時以来の登板でしたね。

盃の方は、20年近く前に購入したものです。この盃は、これまでにこちらでは、まだ紹介していないものです。李朝後期に民窯で焼かれたものだと思います。琵琶色の肌に貫入があり、底は縮れ釉になっていますので、これを井戸と言いう人もいるかと思いますが、控えめに「井戸風」としておきました(笑)。無傷なのですが、胴の片面に写真のような引っ付きがあります。窯の中でこの面を下にして横になっていたのでしょうか。そんな感じの広範囲にわたる付着物です。降りものという感じではありません。反対側にも小さな引っ付きが一つあります。こういう引っ付きなどを嫌う人は多いと思います。まあ、確かにこんなものの無いきれいな肌の方が望ましいですが、古陶磁器ですから、こういうものに対しても寛容な心で受け入れられる方が、より楽しめると思います。この盃の引っ付きですが、私はこれを手に取った際に、ここに指をかけて持つと滑り止めになるなあと思いながら購入しました(笑)。

赤魚のみぞれ煮は李朝後期分院の白磁皿に、サンド豆の胡麻和えは三島の小鉢に、筍のきんぴらは李朝初期の堅手小皿に、それぞれ盛り付けてみました。

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昨夜の晩酌(祇園 川上 テイクアウトの巻) 

カテゴリ: 昨夜の晩酌 作成日:2020年04月19日(日)

DSC 9953 2予告通りの昨夜の晩酌です。

昨夜は、その前日に予告したとおり、西花見小路にある京料理のお店、祇園の川上さんのテイクアウト弁当での晩酌です。

川上さんについては、昨年12月の法事の際に利用した時のことを、2019年12月01日作成の「祇園 川上」で紹介しておりますので、そちらをご参照ください(2019年12月01日作成の「祇園 川上」へはこちらをクリック)。

お弁当の内容の方はご覧の通りですが、煮物を中心とした京風弁当といったところで、海老天、出し巻、焼き魚、穴子寿司等も入ってました。ご飯の方は、こちらもタケノコご飯でしたね。この季節のお弁当のご飯となると、たいていがタケノコご飯になりますね。お店に行った時にもいただける川上さんの手ぬぐいと感謝のお手紙付きです。お手紙見ると「折詰弁当 2,800円」とあります。結構いい値段なんですねえ!私はいただいたんですけどね(笑)。今電話があって、今日はまた鯖寿司いただけるみたいです(笑)。ああ、でも今日は晩酌しませんよ。GW明けにまた検査ですからね。次の晩酌までは、また10日ぐらい空けないと。

今日の器は酒器だけですが、徳利はこの「昨夜の晩酌」の第1回目(2018年09月27日作成)でご紹介した三島の徳利です。口縁に2箇所の金直しはありますが、容量が1合3勺程度で独酌にピッタリのサイズです。ソウルの黄鶴洞でずいぶん昔に買った物で、最初は2箇所に共直しがあったのですが、こちらに持って帰って来てから自分で共直し部分を外し、金直しをしてもらいました。直しはありますが、カセもなく肌がきれいなので、私の好きな徳利の一つです。

盃の方は、今回が初登場です。李朝末期の盃ですが、見込みが渦巻きになっていて面白いものです。釉薬の色が青いのも魅力的です。入手した当初は、こんなに貫入も深くは入っていなかったのですが、しばらくこれを集中的に使っていると、すぐに見込みのあたりにシミが出てきました。しばらくお休みさせてケースに仕舞っておいたのですが、久ぶりに見てみると一段といいアジに育っていました。酒器というのは、もちろん続けて使って酒を滲み込ませることによって育ちますが、その後しばらく箱などに仕舞っておいて、忘れた頃に取り出して見てみると、驚くぐらいにいいアジが付いていたということが、時にあります。この盃は、まさにその例ですね。

ここ数日、いただき物ばかりで晩ご飯を済ませています。こんなご時世ですから、大変助かってます(笑)。さらに、昨日は長野のNさんからもお米を14㎏ほど送っていただきました。主食があるというのは、本当に心強いです。ありがとうございます。

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昨夜の晩酌(染付「水(?)」字紋盃の巻)

カテゴリ: 昨夜の晩酌 作成日:2020年04月04日(土)

DSC 9856 3今日の京都はいいお天気で暖かいです。桜が今満開ですが、これで咲ききってしまい、一気に散るでしょう。

今日は土曜日と週末です。毎年のこの時期の週末ですと人の出がものすごかったのですが、今日午前中店の方に来る際に、四条通の祇園~花見小路を歩いてきましたが、本当に人が少なくてガラガラでした。歩きやすくていいです(笑)。新型コロナウィルスの感染拡大により、外国人観光客だけでなく、国内の観光客もめっきり少なくなりましたので、結構どこに行っても空いています。バスなどの乗り物も空いていて乗りやすくなりました。外国人観光客が多かった時は、バスはいつも満員でバス停には人があふれ、京都駅からバスで移動しようと思ったら、2台ぐらいは待たないと乗れないぐらい、沢山の人がバス停に並んでましたからね。

と言って、私は今バスなどの乗り物に乗ることはほとんどない生活です。清水寺近くの自宅から古門前のこちらの店までは、毎日徒歩で往復しています。片道25分ぐらいですね。しかも、私は家では一人ですし、お店の方にもお客さんはほとんど来られませんので、密閉・密集・密接の3つがそろう条件からは程遠い、感染防止には理想的な環境で日々生活しております(笑)。

話が長くなりましたが、昨夜の晩酌です。糖尿の数値が高いため節酒中でして、昨日は先月25日にビールを少し飲んで以来の飲酒でした。頑張ってますねえ(笑)。

染付の大盃は、見込みに漢字の「水」のような字が書かれています。口縁の外側には、3箇所に写真のような図が描かれています。購入する際にはこの図が蝙蝠紋だと言われましたが、どうでしょうか。90年代だったと思いますが、入手した当初は喜んでしばらく使っていましたが、やはり大きいので、新たにサイズのいい盃を入手した後には、そちらに登板機会が移っていったように記憶しています。昨夜久しぶりに使ってみましたが、やっぱり大きいですね(笑)。李朝後期に民窯で焼かれた染付でしょう。

初期堅手の徳利は、こちらもサイズやや大きめで容量は二合と少しです。写真で見せている面が肌の色が一番きれいな面です。反対側はもっと濃いグレーです。こちらは無傷完品です。初期堅手の徳利はたくさん持っていますが、無傷のものは、もうこれと合わせて2本だけになりました。この時代のものには珍しく、薄手のためサイズの割には手取りが軽いです。この徳利も日頃あんまり使ってなかったですね。入手したのは、もう15年ぐらい前になるでしょうか。

カレイの塩焼きは李朝初期の堅手皿に、白和えは高麗青磁の小皿に、ゼンマイと筍、厚揚げの煮物は李朝初期の堅手小鉢に、それぞれ盛り付けてみました。

節酒中ですが、晩酌は今月中にもう1回やるつもりです。中旬以降かなっと思ってます

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昨夜の晩酌(算盤珠形高麗青磁徳利の巻)

カテゴリ: 昨夜の晩酌 作成日:2020年03月15日(日)

DSC 9565 2一日置いての昨夜の晩酌です。

糖尿の数値が悪いのに、そんなに間も置かずに酒飲んでっていうところですが、これでもう今月は終わりにします。健康第一ですからね。それにネタもそんなにないんです(笑)。

高麗青磁の徳利は、算盤珠のような形でさらに口造りも珍しい形をしています。こういう形を何形というんでしょうかね?分かりません。口に金継があります。これも確か、購入した時は共直しがされていたものです。容量は1合程度です。このような奇抜な形のものというのは、見つけた時には珍しいと思って結構喜んで買うんですが、買ってみると実際にはあんまり使わないんですよね(笑)。これも直しが済んで戻って来て、その時に1回使ったきりだったような気がします。

三島の盃は、入手したのはもう10年以上前になるでしょうか。このサイズの三島の盃というのは数が少なく貴重なのですが、この盃は側面にギザギザ線のような白象嵌の模様が並んでいるだけの地味なものです。見込みに象嵌が全くありません。せめて輪線紋ぐらい刻まれていたら、地味な印象が変わると思うのですが。ちょっと残念です。

焼サバは李朝初期の堅手皿に、ローストビーフは李朝後期分院の白磁皿に、キュウリとチリメンジャコの酢の物は三島の小鉢に、それぞれ盛り付けてみました。酢の物のチリメンジャコは、冷凍にしていた天神さんのチリメンジャコを少し追加しています。天神さんのチリメンジャコは、このように冷凍にしておいて必要分を戻して使っています。焼サバは、今回もしめ鯖を焼いたものです。サバは焼いたものが一番美味しいですよね。

明けて今朝、店に来る前に久しぶりに知恩院に寄って石段を上がって来ました。もちろん男段(笑)。久しぶりに上まで上ると、情けないですが足はガクガク、息はあがってしまいました。ここの石段は、一段一段が高くてこたえます。降りる時は結構怖いです(笑)。左肩痛のため、ここ5か月ほどの間、筋トレができていないので、とりあえずそちらはあきらめて、下半身強化策として店でスクワット30回2セットと、朝は知恩院の石段上りをやっていこうと思っています。スクワットは続くと思うんですが、石段の方が問題ですね(笑)。しかし、これを続けられたらかなりの足腰の強化につながると思います。運動不足とストレスを解消して糖尿の数値を下げ、気持ちよくこの「昨夜の晩酌」を書きたいですからね(笑)。

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昨夜の晩酌(出戻りの粉引平盃の巻)

カテゴリ: 昨夜の晩酌 作成日:2020年03月13日(金)

昨夜の晩酌です。

実は昨日、糖尿の検査のために京大病院に行って来まして、かつてない程のひどい数値をいただいてきました(笑)。原因は分かってるんです。左肩痛のために筋トレをできないことによる運動不足、またそこから来るストレスによる夜間の過食(寝る前にお菓子とかパンとかを結構食べちゃってたんですね(笑))によるものなんですよね。分かっていれば何とかできそうなもんですが、これがダメなんですよね(笑)。 しょうがないので、今後はスクワット等下半身中心の筋トレをしていこうかと思ってます。でも、鉄アレーあげないとテンション上があらんのですよね(笑)。頑張って朝少し早めに家を出て、毎日知恩院の石段(もちろん男段の方)を上がるようにしてみようかな。多分続かんと思うけど(笑)。

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まあ、そんな状況ではありますが、久しぶりの昨夜の晩酌でした。 酒器はいずれも過去にもご紹介したものです。李朝初期堅手の徳利は、今回が2度目の登板になります。口に3箇所の白金(シロキン)直しがあります。胴には釉垂れと線刻がみられます。容量は2合程度です。下膨れの形のいい徳利です。白金直しの詳細については2019年08月2日作成の記事「昨夜の晩酌(平盃登板の巻)」をご参照ください(昨夜の晩酌(平盃登板の巻)へはこちらをクリック)。

粉引の平盃は、今回で3度目の登板となります。「昨夜の晩酌」の第1回目と昨年の6月16日にご紹介していましたね。この粉引平盃は、昨年末に酒器の目玉の一つとして店に出していたのですが、売れないため、数日前から自宅で使用するために持ち帰っていました。口径10.5cm程度。見込みに窯キズが有りますが、底には届いていないので漏れません。この窯キズからお酒が胎土にどんどん滲みて、いい味がついていくと思います。第1回、昨年6/16、今回とその成長ぶりを比較してご覧ください。まだまだ育ちます(昨夜の晩酌 第1回目へはこちらをクリッ、昨年6月16日作成記事へはこちらをクリック)

また近々店頭に出す予定ですので、ご関心のおありの方はホームページのお問合せ欄からか、お電話にてお問い合わせください。

お料理の方ですが、鯖寿司は李朝末期分院の白磁祭器「祭」字紋台皿に、鶏の肝煮は李朝初期の堅手小鉢に、てっぱえ(ぬた)は李朝初期の三島小鉢にそれぞれ盛り付けてみました。

鯖寿司は頂きものです。鯖寿司はもちろん食べられますが、しめ鯖というものがあまり好きではなく、自分で買って食べるということはしません。いただいた時は、上の昆布を外してガスコンロの魚焼き機で鯖を焼いてから食べます。そのままで食べるのが好きな方はいいのですが、しめ鯖が苦手な方は一度お試しください。香ばしく、酸っぱさも飛んでまろやかなお味になります。焼くとご飯が崩れやすくなりますので、焼き上がって取り出す際にはご注意くださいね。

昨夜の晩酌(首折れの高麗青磁堆花紋徳利の巻)

カテゴリ: 昨夜の晩酌 作成日:2020年02月17日(月)

DSC 9306 2昨夜の晩酌です。

調べてみたところ、今月がこれで2回目、今年に入ってからもまだ4回目だったんですね。糖尿の数値が少し改善するまで、当分はこのペースでやっていくことになると思います。そういいながら、ビールは結構飲んでるんですけどね(笑)。

赤上がりの盃は、李朝後期民窯のものでしょう。見込み、高台内とその周辺に赤みが出ており、高台周辺にはカイラギ状の釉薬の塊りも見えます。形状も碗形に口の開いたものではなく、筒状に立ち上がっているのが、この手の赤上がりの物としては珍しいと思います。さらに、このようによく焼き上がっており釉薬のツヤもいいのも、この手の物としては珍しいと思います。圧倒的に焼きの甘いものが多いですからね。

と、随分と褒めましたが、この盃、入手してからは10年以上にはなると思うのですが、実際に使うのは本当に久しぶりでした。入手してしばらくの期間に数回使ってみて、それ以来だと思います。見どころの多い、景色のよい盃なのですが、このように良く焼けた、釉薬がしっかりしてツヤがよい盃というのは、使用による味が付き難い、即ち育ち難いのです。育てる楽しみがないとなると、どうも登板機会が無くなってしまうという傾向が、私の場合はありますね(笑)。

高麗青磁堆花紋徳利は、口が金直しというよりは、首がぽっきりと折れてしまい、首から上が全て金直しといった状態です。一般的には、堆花というと黒・白などの土を器物の表面に盛り上げ、絵や文様を表す技法やその器、またはその紋自体のことを言うようです。堆花紋の高麗青磁は希少です。ただ、このようにお花が1つずつのものより、3つ、4つと固まって記されている物が多いです。

実は、この徳利も久々の登板となりました。これも10年ぐらい前に入手し、その時に1回使ってみただけだったような気がします。形状も容量も悪くはないし、首折れとはいえ、ちゃんと使用に問題ないように金直しがされているので、全く問題はないのですが、この蒔絵直しの絵はどうにも気に入りませんね。どうも私は、金直しの上にする蒔絵直しというのは元々好きではありません。何かうるさいというのか、金だけで直してある方がすっきりしていいですね。銀直しが経年により黒く、いぶし銀になったのも好きですけどね。この徳利の口に描かれた絵は、胴部に描かれた堆花紋を模して描いたようなのですが、全くそうは見えません。昨日見た時は、新型コロナウィルスのようにすら見えました。いや、でもこれは不謹慎な発言ですね。申し訳ございませんでした。

蒲鉾の天ぷら2種は李朝後期白磁の祭器台皿に、大根のお漬物は高麗青磁白象嵌菊花紋八角小鉢に、もずく酢は三島の小鉢に、それぞれ盛り付けてみました。

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昨夜の晩酌(麗しの初期白磁酒器の巻)

カテゴリ: 昨夜の晩酌 作成日:2020年02月08日(土)

DSC 9173 2昨夜の晩酌です。大層な副題を付けていますが、あまり気にしないでください。あくまでも、このシリーズの記事の整理のための副題ですのでね(笑)。

その初期白磁酒器の盃の方ですが、大変薄手で品の良い輪花形の平盃です。釉薬の色の方は真っ白とはいかず、やや青味がかったグレーですが、口径は9.6cmと10cmを切っています。深さもありますので、小皿という感じではなく、無理なく平盃として使えます。口縁に3箇所金継がありますが、よくこの薄手のものが、割れずに15~16世紀から今日まで残ってきたものだと感心させられます。その薄手ゆえに、使用時に怖さがあり、これまでもお正月など以外ではあまり使ってこなかったのですが、久しぶりに普段に使ってみました。

初期白磁の徳利の方は、残念ながら口に金継が1個所ありますが、美しい白い肌です。写真で見ると盃とあまり変わらないように見えますが、実物はこちらに方がずっと美しいです。

実はこの徳利、入手した時は胴の下の方から高台内までが、油で黒く染まっていました。それを、ハイターの原液を使って落としたのですが、口に金継があるため、丸ごとハイターの中に浸ける訳にはいきません。そこでまず、徳利の内部に半分ぐらいまでハイターを入れ、それを胴の半分ぐらいまでが浸かる量のハイターに浸けて油抜きをしました。古陶磁器に染み付いた油は、長期間ハイターに浸けてもなかなかうまく落ちてくれないのですが、この時は数か月(半年もかからなかったと思います)で、奇跡にようにきれいに油染みが落ちました。油臭も残っていません。容量の方は1合9勺とほぼ2合で、少し大きめですが、普通の酒飲みは2合ぐらいは当たり前に飲みますから、まあ、酒飲みはこれでお代わりしてちょうどぐらいでしょう(笑)。

鯛のあらとごぼう煮は李朝後期分院の白磁皿に、ほうれん草となめ茸のおひたしは李朝末期の染付小碗に、山蕗の佃煮とちりめん山椒は李朝初期の白磁小皿に、それぞれ盛り付けてみました。今回の鯛のあらにはお頭が無かったので、目玉が食べられず残念でした(笑)。

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昨夜の晩酌(ダブル再登板の巻)

カテゴリ: 昨夜の晩酌 作成日:2020年01月28日(火)

DSC 9089 2昨夜の晩酌です。3週間ぶりぐらいになります。今月、即ち今年に入って2回目になります。

「まだ2回目かあ」という感じですが、今月は検査前(といっても三が日は結構飲んでましたが(笑))、検査結果によるショック、鍋料理の機会の増加などが、回数減少の主な原因にあげられるでしょう。まあ、次回3月の検査で数値を下げなければ、こちらの回数はあまり増やせないなとは考えております(笑)。

今回は徳利・盃共に、過去にこのシリーズでご紹介したことのある品です。すなわち再登板となります。これまでも再登板はあったのですが、その時は、徳利か盃のいずれか一方だけだったのですが、今回は両方が再登板となりました。いや、だからと言って、手を抜いてるわけではないですからね(笑)。先にご紹介したのは、このシリーズの初期で、まだタイトルに副題を付けていなかった頃の話です。

鉄砂徳利は口を欠いており、ぐるりと銀直しが施されていますが、このように独酌サイズの鉄砂徳利は希少です。 両面に木の枝なのか草なのか、よく分らない絵が描かれています。先の登板時にも言いましたが、この手の鉄砂徳利は、両面に同じような絵が描かれていることが多いのですが、この徳利は写真のように絵が少々違ってます。1枚目の写真の絵の方が複雑で面白いですが、鉄砂が薄いのに対し、2枚目写真の絵の方は4つに枝分かれした単純な絵ですが、鉄砂の色が濃く力強いです。どちらの方がお好みでしょうか?容量は1合半程度です。

粉引の平盃は、見込みに渦巻き状の線刻紋のある大変珍しいものです。金継が1箇所、窯キズが1箇所あり、引っ付きもあり、形はひしゃげています。これを、左手で親指を引っ付きの陶片に掛けて持つと飲みやすいです。そうやって持つと、口縁の向こう側に白泥の垂れが見え(写真では盃の上方、窯キズのすぐ右です)、見込みの渦巻き、手前中央付近の帯状の白泥の流れと相俟って、大変良い景色だと以前も説明しました。今店に出している粉引平盃は、白泥も上釉も厚掛けで姿もよく、まさに宝城粉引の正統派という感じですが(「商品紹介」に掲載していますのでご確認ください)、こちらの方は大珍品といったところです。

サバの味噌漬けは李朝後期分院の白磁皿に、小松菜のおひたしは李朝初期堅手の小鉢に、おからは三島の小鉢にそれぞれ盛り付けてみました。

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