「昨夜の晩酌」
こちら「昨夜の晩酌」でご紹介している酒器やその他の器は、基本的には私の自宅にあって店頭には出ていないもの達です。
こちらでご紹介した酒器やその他の器の中で、もしご関心をお持ちになられたものがありましたら、「お問い合わせ」欄よりお知らせください。ご関心を持たれた品、ご来店日をお知らせ頂けましたら、店の方へ持って参ります。
昨夜の晩酌(初登板の初期堅手半筒ベタ底盃の巻)
昨日、京都はまた新型コロナウィルス感染者数が過去最高となりました。全国の感染者数は3,000人を超えましたね。
この状況でも、政府はGoToキャンペーンの停止はしないようです。GoToキャンペーンが新型コロナウィルス感染拡大の原因であるというエビデンスは無いからだそうです。エビデンスは科学的根拠という意味のようですが、新型コロナ禍以来、今まで聞いたことなかったようなカタカタ語が随分使われるようになりましたね。エビデンスは無いか知りませんが、これまで感染症予防対策の基本として、不要不急の外出・移動を控え、密を避ける意味から会食も控えるようにと、国民に訴えてきたのは何だったんでしょうかね。旅行なんて、不要不急の外出・移動以外の何物でもないと思うんですがね。重症患者の増加で医療がひっ迫しているというのに、税金をかけるべきところが間違っていますよね。「勝負の3週間」とか言いながら、税金使って旅行と会食を推奨することを続けている訳ですから、当然ながら感染者数は拡大の一方です。困ったことです。
そんな中、三嶋亭さんの牛肉の味噌漬けをいただきましたので、昨夜は晩酌となりました。李朝酒器で家飲み!感染症対策、できることからやってます(笑)。
三嶋亭さんの味噌漬け牛肉は、ステーキ用の牛肉を白味噌に漬けたものです。多分通販でも購入できると思います。味噌漬けにすると、肉が締まって固くなるのですが、いいお肉は味噌漬けにしても柔らかいです。なので、写真のように切らずにそのままかぶりついていただくのが美味しいです。器は李朝初期の堅手皿です。
自然釉が豪快に流れ落ちる高麗土器の徳利は、以前にもこちらで一度、ご紹介したことがあります。豪快に流れ落ちる自然釉が素晴らしい景色ですが、残念ながら傷物で、写真に写っている面の裏側のあたりにキズが有り、共色直しがされていましたので、銀直しをしてもらいました。入手後に自宅に持ち帰って、煮沸したところ共直しが発覚しました。残念ではありますが、充分に楽しめる徳利です(詳細につきましてはこちらをクリックの上、2019年7月3日「昨夜の晩酌(豪快の巻)」をご参照ください)。
李朝初期の堅手盃は、今回が初登板になります。これも最近入手したという訳ではなく、もう私のところに来てからは10年近くなるのかも知れませんが、こちらでは初めてになりますね。サイズは口径が7.5cmぐらいだったと思います。昨日の晩、自宅で測ったのですが、メモって無かったので忘れてしまいました(笑)。形もすっと垂直に立ち上がった、半筒形と言ったらいいでしょうか、いい形をしていますよね。砂と釉薬で少々荒れてはいますが、ベタ底です。見込の真ん中に小さくて深い丸い穴が彫られています。こういうスタイルの物はあまり見たことがありませんね。まあ、何よりも味がいいですね。このように。見どころの多い盃は、使って楽しいですよね。
あと、水菜とお揚げの炊いたんは、三島の小鉢に盛り付けてみました。
現在、当店では年末・新年用に李朝酒器を追加出品中です。詳細については、こちらをクリックの上、ご確認ください。
昨夜の晩酌(直しの直し盃の巻2)
今日は第1日曜日で、東寺ガラクタ市の開催日ですが、私は行きませんでした。ここしばらく、21日の東寺・弘法市と25日の北野天満宮・天神市の開催中止が続いていたため、ネタがないので何度かこちらのガラクタ市にも足を運んでいましたが、先月からは両方がそろって開催されるようになりましたので、もういいかなと(笑)。
東寺ガラクタ市は、弘法さん・天神さんとは違い、飲食物のお店などが無く骨董やガラクタを扱うお店だけが出ており、骨董ファンにはこちらの方が人気のようです。しかしながら、私の場合は、韓国の物が出ないということもありますが、やっぱり飲食物の露店が並ぶ、あの感じが好きです。弘法さん・天神さんに行っても、ほとんどの場合、買って帰って来るのはチリメンジャコと干し芋、お野菜(主に根菜類)や漬物類などですから(笑)。お前それでも骨董屋か!と言われてしまいそうですが、まあ、もちろんいい物があればと思って見てはいますが、一番の目的は気分転換ですから(笑)。
そんな訳で、翌日早起きする必要もなく、おでんをいただいたこともあり昨夜は晩酌しました。
おでんを盛った鉢は、李朝末期の陶質のものです。大きさと深さがありますので、おでんなどは出汁も入るため、大変重宝しています。これより一回り小さい物も1つありますので、分量によって使い分けています。
高麗徳利は、今回が3度目の登板となります。前回が今年4月29日、その前が2018年10月18日でした。最初の登板の時は、まだこの「昨夜の晩酌」に副題を付けていなかった時です。ころりんと丸っこい可愛らしい形をしています。口縁に4箇所の金継ぎがあります。これらは以前に私が自分でしたものです。そういったこともあって愛着があり、一時はこれをよく使っていました。容量が1合8勺程です(高麗徳利の以前の記事をご参照になるには、2020年4月29日の記事はこちらをクリック。2018年10月18日の記事をご覧になるにはこちらをクリックしてください)。
赤上がりで大振りな盃は、前回同様に私自身が金直しをしようとして、うまくいかずに投げ出して放置していた物を、プロにお願いして仕上げてもらったものです。このような欠けの金継ぎの場合、欠損部をパテなどで形成し、その上に漆を塗って乾かしてから磨ぐという作業になるのですが、前回も言いましたが、私の場合は金をうまく撒けないので、漆に金を混ぜて塗り付けていました。これだけでも、結構な金の無駄使いです(笑)。そうやって磨いていても、やり過ぎて下地のパテが出てきてしまう、という失敗を当時よくやらかしていました。そこで考えたのが、パテで下地を作るから磨ぎ過ぎた時に地が出てくるので、最初からパテ使わずに漆と金を重ね塗りしたところを磨げば、そもそも下地が出てくることは無い。という馬鹿な発想から、とんでもない量の金の無駄使いを実行したのでした(笑)。乾かせるのにも、結構な日にちがかかったと記憶しています。そこまでしたにもかかわらず、やはり表面をきれいに仕上げることができず、10年ぐらい放置していた物を、この度プロの手によって写真のとおりに仕上げていただいたのです。やっぱりプロの技術は高いですね。お陰様で、赤上がりの良い盃がやっと使えるようになりました。
酒器と言えば、当店では昨日12月5日(土)より、年末年始用に李朝酒器を追加出品いたしております。詳細につきましいては、こちらをクリックの上、ご確認ください。
昨夜の晩酌(直しの直し盃の巻)
プロ野球日本シリーズもソフトバンクの4連勝で早々に終了しましたね。昨年もソフトバンクは巨人相手に4連勝だったようですね。ソフトバンク4連覇ですか。すごいですね。パリーグがここ10年ぐらいは、圧倒的に強いようですね。私は阪神ファンですので、セリーグファンということになりますが、今年の日本シリーズ見てたら、ソフトバンクはパワフルでしたね。打者はフルスイングでホームラン連発するし、投手の方も150㎞台の速球投げるピッチャーがずらりと揃ってるしで、巨人は完全なパワー負けという感じでしたね。
でもまあ、シーズンが無事に終了してよかったですね。今年は新型コロナ禍で開幕も遅れ、試合数も120試合になり、さらに開幕当初は無観客試合、その後、少しずつ観客を入れての開催と、これまでに経験の無いことばっかりでしたからね。
新型コロナ禍の方は、一向に収まる気配は見えず、感染者数の増加もそうですが、心配なのは重症者数が増えて過去最高にまでなって来ていることですね。このままでは、病床数が足りなくなってしまう恐れが出てきましたね。政府と都道府県知事は、ようやくGoToキャンペーンの部分的な停止措置をとり始めましたが、遅いですよね。旅行と会食を推奨してる時ではないですよね。ここはもう医療の方に支援することを考えないと、新型コロナだけでなく、通常の医療行為を受けることにまで影響してきますよね。
前置きが長くなってしまいましたが、私なりに新型コロナウィルス感染対策として、昨夜は自宅で晩酌しました(笑)。皆さんも外での会食は控えて家飲みしましょうね。
三島の徳利は以前にも、こちらで一度ご紹介したことがあります。口が半分以上銀直しになっていますが、容量が1合半程と独酌用によいサイズです。前にご紹介した時以来の登板となりました。キズはありますが、その分普段に気軽に使える徳利です(先にご紹介した記事「2019年3月17日 昨夜の晩酌(カラスミの巻)」をご覧になるにはこちらをクリック)。
井戸手の盃は、20年近く前に入手したものです。キズが多く、口縁に4箇所下手な共直しがありましたが、なかなか味のいい物でした。その頃は、直しを自己流でやり始めた頃でしたので、自分で直せばいいやと思って購入しました。
煮沸して共直しの部分を全て外して、欠損部をパテで形成し、漆と金を塗って(普通は漆を塗ったところに金を撒くのですが、私はそれが苦手で、漆に金を混ぜたものを塗り付けていました)乾かし、ペーパーと布で磨ぐところまでは行ったのですが、磨ぐのがなかなか上手くいかず、表面がデコボコして平らにならず、地のパテが見えてきたところもあり「こらアカン」とそのまま投げ出していたのでした(笑)。
それをこの度プロにお願いし、磨き直し等の方法を駆使していただき、無事に写真のとおりになって、先日帰って来たものです。やっぱりプロは技術が高いですね。お陰様で使える盃が一つ増えました。口径がおよそ8cmの井戸手盃です。
お料理の方は、鯛のあら煮は李朝初期白磁の深皿に、野菜と飛龍頭(ひろうす)の煮物は三島の小鉢にそれぞれ盛り付けてみました。
昨夜の晩酌(アジ付き過ぎの刷毛目平盃の巻)
今日、店に出て来る時、清水寺に通じる五条坂、茶碗坂は、中学生か高校生か分からないような修学旅行生と、小グループの観光客でいっぱいでした。土日祝日以外でここまで多いのは初めてではないでしょうか、まあ、修学旅行は休日である必要はないですけどね。観光客の形態も団体が増えてきたように思います。飲食店の方もお客さんが増えていますね。百貨店の食堂街なども、1か月前頃までは結構空いていて、並ぶことなく入れたのですが、最近はお店の前に並べられた椅子に、順番待ちのお客さんが座って待っているようになりました。
これらは、政府によるGo Toトラベル、 Go To Eat等のキャンペーンによる効果でしょうが、それに比例して新型コロナウィルス感染者数が、ここのところ急増していますね。これらキャンペーンは、旅行業界、宿泊施設、飲食業界などにとって、頼みの綱となっている訳ですが、感染の拡大が続くと結局のところ旅行、会食のキャンセル、さらには自粛要請へと進まざるを得なくなりますからね。どうしたもんでしょうかね。それにしても、今週あたりからの新型コロナウィルス感染者数の急増は第3波到来かと言われていますが、恐ろしい感じがしますね。
昨日は、2か月に一度の検査の日でした。京大病院の方で、いつもの糖尿の検査を受けて来ました。結果の方は、数値が前回と同じでした。前回、大幅に数値が下がりましたので、前回の検査までと同様の食生活(朝・晩の2食、パン食0(ゼロ)、米食を減らして、晩はご飯代わりにビール(正確には発泡酒・第3のビール「麦とホップ」)、日本酒は月3回まで)を守って来て、さらに数値が下がることを期待していましたので、少し残念でした。でもまあ、横ばい状態で悪くはなってないので、いいですよね(笑)。
前置きが長くなってしまいましたが、そんな訳で検査も終了しましたので、昨夜は久しぶりに日本酒で一杯やりました。
昨日は、江戸前の鰻料理が自慢の四条花見小路の「かぼちゃのたね」さんのお惣菜弁当をいただきましたので、それをあてに一杯やりました。本当なら、酒のあても、李朝・高麗の器に盛っていただく方がいいのですが、折にきれいに盛り付けられたお弁当を見ると、やっぱりそのまま食べた方がいいと思いますよね(笑)。
三島の徳利は、確か今回で3度目の登板になるのではないでしょうか。白象嵌の縄簾紋の図柄で、キズもあり口縁に2箇所、大きめの金継ぎがされています。私がこの徳利の好きなところは、肌がいいところです。全くカセが無く、釉薬が生きていて艶々としているところです。こういう徳利は、持った時の手触りがよく、使っていて気持ちの良いものです。
刷毛目の平盃は、副題にもしたとおり大変いいアジが付いています。店に置いていたものですが、久しぶりにこれで飲んでみたくなって、昨日持ち帰りました。今日はもう店に帰って来ています。ご覧いただいているとおり、アジが付き過ぎているぐらいにいいアジが付いています。写真より、現物がもっと色は濃いですね。昨日使ったので、さらにアジが付きましたね。
この盃は、私がまだソウルにいた90年代末に晋州(チンジュ)の骨董店で入手したものです。晋州は豊臣秀吉が朝鮮半島を侵攻した文禄・慶長の役の激戦地で、晋州城という城跡があります。そのお城の道を挟んだ向かい側に骨董店がずらりと並んでいて、その西の端の方にはソウルと同じ名称の仁寺洞骨董街という骨董街がありました(今もあるようです)。
この刷毛目、購入時には無傷完品だったんですが、持ち帰って使用のために煮沸すると現れました、共直しが(笑)。大小合わせて6箇所の欠けがありまして、それをソウルで金継ぎしてもらったら、これが何ともひどい出来でしたので、日本に帰って来てから現在のように金継ぎをやり直してもらいました。口径が10.5cm程です。
ソウルにいる時によく使って育てたのですが、その頃、韓国には日本酒がありませんでした。じゃあ、何を飲んでいたかなあと思い出してみると、当時住んでいた地下鉄4号線「淑大入口(スクテイック)駅」の裏道にあったお店でだけ売っていた、米原料の日本酒のような物を飲んでいたことを最近思い出しました。名前は忘れてしまったんですが、とにかくそのお店にだけあって他では見たことが無く、一升瓶で売っていました。味は日本酒そっくりという訳ではありませんでしたが、韓国の酒類の中では一番近いかなという感じでした。売っていたお店は、所謂なんでも屋さん的な感じで、お菓子や食品(といっても生鮮食品ではなく、乾物中心)、日用品などが売られていました。
懐かしいです。またソウルに行って、あのお店がまだあるか確かめてみたくなりました。
昨夜の晩酌(10年放置の口欠け堅手徳利の巻)
久しぶりの昨夜の晩酌です。約2週間空きましたかね。それでも今月は3度目ですね。約2週間の間、飲んでなかったかというとそうではなく、ビール(厳密には「麦とホップ」ですが)は、ほぼ毎日のように飲んでましたよ(笑)。日本酒(菊正)で李朝酒器と器を使っての晩酌が今月3回目となりますね(笑)。
糖尿のくせに、毎日ビール飲んでたらダメじゃんと思われるかもしれませんが、前回の検査の前に1日2食、パン食無し、米食を控えて晩はご飯の代わりにビール(くどいですが、厳密には「麦とホップ」)を飲む、という食生活で数値が大幅に改善されていたので、その生活を続けてみているところなんです。来月12日(木)にまた検査がありますので、それでどうなっているかが楽しみです。悪化してたらショックですよね(笑)。
徳利は初期堅手のものですが、ご覧のとおり、口が半分ぐらい欠損しています。高台にも結構な欠けがありますし、肌にも結構カセが見られます。この徳利は、東寺・弘法市と北野天満宮・天神市に出店していたキム社長のところで、もう10年以上前に購入したものです。元々は口の欠損部分には、共直しがされていました。これがまた下手な共色直しで、どこからどう見てもこことこことここの部分が共直しだな、というのははっきりわかるレベルのものでした(笑)。さらに汚れもひどかったです。そんなコンディションでしたが、形もいいし穴も大きくて使い易そうだったので、安価で買い取ったのでした。その頃は下手ながら、自分で金継ぎをしたりしてましたのでね。今はもうしませんけど(笑)。
直したら結構いい徳利に化けるかもねと、甘い考えで煮沸して共直しの部分を外してみたら、イメージしてたよりも欠損部分が大きくて(当たり前ですよね、ほぼ半分は無いんですから(笑))、これはとても自分の手に負えそうにないなと思いました。しかしながら、プロに直しをお願いしたら徳利の値段の数倍になりそうでしたので、直しは諦めました。そして、そのまま何年も放置していたのですが、1年ほど前にハイターの原液に数か月浸け置いて汚れを落とし、その後また放置していたものでした。
そんな訳で、実はこの徳利を使うのは昨夜が初めてでした。使ってみると、口が半分欠けているとは言え、半分はほぼ原形を留めて残っていますので、そちらからお酒を注げば、何の問題もありません。また、高台の周りや胴部に青い釉薬がボツボツと溜まっており、これも結構いい景色です。しかしながら、やっぱり徳利よりは花活けの方がいいかも知れませんね(笑)。
盃は、李朝後期の民窯で焼かれたものでしょう。釉薬の色が、現物はもう少し黄土色といいますか、黄色っぽい色をしています。1枚目の写真の色が一番現物に近いです。見込に貫入、釉流れも見られ、口縁には時代ニュウが数本出ています。時代ニュウというのは打撃によって生じたニュウとは違い、時代を経てこのように表れるもので、陶器によく見られるもののようです。高台というか底が窪んでおり、そこが赤く発色しています。また周辺にもポツポツと雨漏りが見られます。形も端正な造りで、私が持っている盃の中では、珍しい物の部類に入ります。
お料理の方は、李朝初期の金海手の皿に、クルミ胡麻豆腐は李朝末期分院の染付皿に、豆ひじき煮は高麗青磁の小鉢に、それぞれ盛り付けてみました。
次回は、来月の検査の後になりますね。
昨夜の晩酌(ヌシ様一時ご帰宅の巻その2)
1週間ぶりの昨夜の晩酌です。もう少し感覚を空けようと思っていたのですが、昨夜の晩ご飯に祇園末吉町の貴久政さんのお弁当をいただけることになりましたので、急遽、昨夜を飲みに変更しました。ご覧のとおりこちらのお弁当は、本当に日本酒のあてにピッタリなおかずばっかりなんです。これもらうと、やっぱり日本酒で一杯やりたくなっちゃいますよね(笑)。
海老や西京漬け、鱈の子やお野菜の煮物なども美味しいですが、特にこちらの出し巻は、ふわふわであっさりした京風のお味付けでいいですね。ご飯はもっと少なくていいから、その分おかずがもっと多いとさらに嬉しいんですけどね(笑)。
お弁当の手前の三島小皿に盛り付けたのは、軽井沢のお土産に頂いた帆立貝ヒモの酢漬けです。リンゴ酢で漬けてあって、いい香りがしました。写真に写っているのはそのままなのですが、それを食べた後に追加で食べた時、炙ったら美味しくなるんじゃないかと思いやってみたところ、大正解でした。香ばしく、歯ごたえもよく、リンゴ酢の甘みも引き立てられていました。
昨日はヌシ様の酒器に一時ご帰宅していただきました。前回は盃でしたが、今回は「李好のヌシ 第四話」(2020年09月19日作成)でご紹介した、いいアジのついた堅手徳利に一時ご帰宅いただきました。こちらの堅手徳利の詳細につきましては、9月19日作成の「李好のヌシ 第四話」に詳しいので、そちらをご参照くださいね。画像もたくさんあります(「李好のヌシ 第四話」(9月19日作成)へはこちらをクリック)。
容量が2合をほんの少し超えますので、昨夜はいっぱいいっぱいまではお酒を入れず、2合分ほどを入れていただきました(笑)。久しぶりにこれで飲んでみると、やっぱり懐かしいですね。口造りが、よくあるラッパ口ではなく穴も大きいので、注ぐ際にチョロチョロではなく、結構ドバドバとお酒が出るんですが、口のとある位置を下にして注ぐと程よく出るのだということを思い出しました。入手した当初、ソウルで一人飲んでた時にこれに気付いたのでした。「そうそう、こうやって飲んでたなあ」と懐かしく思い出しましたね。ヌシ様徳利は、本日はもう店の棚にお戻りになっておられます(笑)。
盃の方は、以前にこちらでご紹介したことがある物です。調べてみたら2019年8月17日でしたから、1年以上前ですね。今は昔にソウルの踏十里古美術商街で購入したもので、購入した当時は薄い貫入の入った白っぽいお大振りな盃でした。それが現在は、貫入も深くなり、見込から底の周辺にまで赤味が出て、素晴らしい景色となりました。よく育ってくれたものです。2019年8月17日作成の記事の時より、さらにいいアジになっています。底の内側が縮れ釉になってるのもいいですよね(2019年8月17日作成の「昨夜の晩酌(肝育盃の巻)」をご参照いただくにはこちらをクリック)。
盃単独の写真をあげていますが、どうも気に入りません。特に最後の写真が、現物とは程遠いです。先月機種変更したスマホで撮ったのですが、パソコンで見ると違う写真ぐらいに画像が違います。大丈夫な時も多いのですが、何が原因なのか分かりません。スマホの画像だと拡大して見ても鮮明なのですが…。現物(盃)が自宅にありますので、帰宅後撮り直してみて、うまくいくようなら写真を差し替えるかもしれません。(追記:写真差し替えました。現物はこれよりも赤いです)
昨夜の晩酌(ヌシ様一時ご帰宅の巻その1)
台風14号は、当初の予想進路より大幅に南にそれたコースを進んでくれましたので、こちら京都の方はほとんど影響がなかったですね。雨がよく降ったかなという程度のものでしたので、幸いでした。しかしながら、近畿から東海地方の太平洋沿岸地域では、高波や強風に見舞われたようです。被害が無ければいいのですが。その後東進して伊豆諸島方面まで進み。さらにそこから南進しているようですね。伊豆諸島の方で大きな被害が無ければいいんですけどね。台風15号も発生しましたが、幸いこちらは日本には影響がないようですね。よかったです。
久しぶり、今月初めての昨夜の晩酌です。このブログの方も3日空いてしまいましたね。9日(金)の平安蚤の市が台風の影響で中止になってしまいましたからね。ちょっと予定が狂ってしまいましたよね。さらに「お知らせ」欄でお伝えしているとおり、今月も21日の東寺・弘法市が開催中止となりました。これで7か月連続の開催中止です。弘法さんが中止となると、25日の北野天満宮・天神市の方も中止の可能性が高いですね。今月もまたネタに困りますね。今月末には、伏見区竹田の京都パルスプラザで第78回京都アンティークフェアが開催されますが、これどうしようかなあと思っています。300を超える店舗が出店する西日本最大の骨董祭ではありますが、屋内イベントですのでね。新型コロナ感染が心配です。業者・関係者だけでも1,000人ぐらい、さらに期間中毎日来客が数千人来るでしょうから、ちょっと怖いですよね。検討中です。(追伸:10月25日(日)の北野天満宮・天神市は開催が決定いたしました)
晩酌ですが、副題にある通り昨日はヌシ様盃1点を一時ご帰宅いただきまして、自宅にあった堅手徳利とのコンビでやらせていただきました。昨日持ち帰ったのは、こちらのブログ9月27日作成の李好のヌシ 第五話 酒器扁 「盃2点」でご紹介した盃のうちの1点です。
実はそちらの方でご紹介した盃2点のうち、初期堅手の盃の方が先日無事売れまして、東京へ行かれました。そんな訳で、昨日ご帰宅いただいたのは、もう1点の李朝後期の見込が渦巻きのものです。この盃の詳細につきましては、9月27日作成の「李好のヌシ 第五話 酒器扁 「盃2点」」で詳しくご紹介しておりますので、そちらをご参照ください(「李好のヌシ 第五話 酒器扁 「盃2点」」へはこちらをクリック)。
久しぶりに使ってみると、やっぱり懐かしいです。見込みの渦巻きが楽しいですね。李朝後期の盃には、見込みが渦巻き状になっている物を時々見ますが、もっと薄っすらとした細い線の物が多いですね。この盃程、ハッキリと描かれた渦巻きも珍しいと思います。今回の写真では分かり難いですね。上記「こちらをクリック」をクリックの上、9月27日作成の記事でご確認ください。
堅手の徳利は、もう10年以上前にソウルの踏十里か長安坪で入手したものです。口縁に1箇所、少し大きめの欠けの金継ぎがあります。写真では随分白く美しく映っていますが、現物はもっとグレーです。さらに煙が入った黒ずんだ部分もあります。写真で見ると本当にきれいですね(笑)。厚手の造りのため、手取りはずっしりと重いです。容量は1合半程度。この堅手もあまり使ってないですね。下膨れで形もいいんですけどね。手取りが重いからかなあ?まあ、私が持っている堅手徳利の数が多いから、気に入ったものでないと、なかなか機会が回って来ないということもありますかね。
お料理の方ですが、赤魚のみぞれ煮は李朝後期分院の白磁皿に、野菜の煮物は李朝初期の堅手小鉢に、それぞれ盛り付けてみました。初期の堅手小鉢は、今回がこちらの「昨夜の晩酌」シリーズには初登場です。これまで活躍してくれていた堅手の小鉢より、一回り大きいんですよ。って言っても分かりませんよね(笑)。
次回の晩酌には、アジのいいヌシ様堅手徳利に一時ご帰宅していただこうと思っています。
昨夜の晩酌(好きな金直し・嫌いな金直しの巻)
一昨日で4連休も終わりましたね。期間中、各地で人の出が多かったようですが、特に京都はこの連休中は他府県からの観光の方が多かったですね。21日(月・祝)がピークだったようです。昨日はもう連休が終わったのですが、清水寺周辺や新京極辺りは、まだ少し観光客の姿が見えましたね。しかしながら、もう今日は、静かな京都に戻りました。
昨日は水曜日で定休日でしたので、朝からお彼岸のお墓参りに行って来ました。その後ドコモショップに行ってスマホの機種変更をしましたよ。もうだいぶ前から、スマホの充電が直ぐに減ってしまうようになっていて、これヤバいなと思いつつも、半年ぐらい使ってました(笑)。昨日は事前に予約をしていましたので、観念して行って来ました。データの移行なども無事にしてもらい、新しいスマホになりましたが、機種が変わると使い勝手が違うので、しばらくは苦労します(笑)。本当は機種変更などせず、10年でも20年でも同じものを使い続けられたらと思います(笑)。
で、久しぶり、今月2度目の昨夜の晩酌です。
粉引の平盃は、以前にも一度こちらでご紹介したことがあります。詳細は2019年11月3日「昨夜の晩酌(お久しぶり瑠璃小瓶の巻)」をご参照ください(「昨夜の晩酌(お久しぶり瑠璃小瓶の巻)」へはこちらをクリック)。見込みにフリモノがあり、金継ぎもありますが、口径が10.0~10.5cmと大変よいサイズです。酒を注ぐと見込みのピンホールから酒がじんわりと滲みて行き、よい景色となります。使用により更にアジが付きいい感じに育ってくれそうです。前回こちらでご紹介した際に、口縁にひっつきがあり、売り物とした時にはこれが気になるので、もう一度直しをお願いしようかと思っていると記していたのですが、その部分を金継ぎしてもらいました。それが先日帰ってきましたので、今回使い初めでした。写真手前の金継ぎが今回直してもらった部分です。やっぱり、この方がいいですね。金継ぎしてもらってよかったです。
三島の白黒象嵌柳紋徳利は、首から上を全て欠いており、金直しが施されています。こちらの金直しには、全面に蒔絵による波紋が施されています。首から口部分の外側はもちろんのこと、内部のかなり深いところまで蒔絵が施されており、技術の高さがうかがえます。なのですが、実は私はこの徳利に気に入らないところが2点あります。まず1つは、首の長さがオリジナルに忠実ではないところです。この手の三島の徳利はここまで首が長くありません。口もちょっと大きすぎる感じがしますね。そのため、何かとても奇妙な印象を受けます。もう一点は、私は個人的にこういった蒔絵直しというのが好きではありません。蒔絵が入っていると、何かうるさい感じがしますし、気が散って器に集中できません。なので私は個人的には、金だけの直しの方がすっきりしていて好きです。こう言うと高い技術に対して申し訳ないですが、最後の写真など見ると、何か鶏の足の鱗みたいで気持ち悪いです。まあ、個人の感覚なのでお許しください。
お料理ですが、シシャモの塩焼きは李朝初期の堅手大皿に、茄子とミョウガの漬物は李朝初期の白磁小皿に盛り付けてみました。シシャモは実は冷凍食品で、指示通りにフライパンで焼いてみたのですが失敗でしたね。くっつくし、頭の部分がよく焼けないので、見た目が悪かったです。まあ、お味の方は美味しかったですけどね。
今回、機種変更した新しいスマホで写真を撮ったのですが、スマホの画面で見ている時は、大変鮮明に写っているように見えるのですが、パソコンで見てみるとなんかピンが甘いような写りなんですよね。何が問題なのか分かりません。
昨夜の晩酌(ダブルユウの巻)
今月10日に検査も終えましたので、久しぶりの昨夜の晩酌です。
検査結果の方も先にご報告いたしましたとおり、以外にも数値が大幅に下がっていましたので、気分良く飲めますね(笑)。でも、まだまだ正常値には程遠いので、調子に乗らないように、晩酌は今後も月3回程度のペースを守っていきたいと思っております。今月も東寺・弘法市の開催中止が決まりましたので、多分北野天満宮・天神市も中止になる可能性が高いと思います。ここは晩酌でブログの記事を埋めたいところなんですがね。健康第一ですから。今月も後半はヌシさんに登場してもらいましょうかね(笑)。
晩酌の方ですが、李朝初期の堅手徳利は、入手したのがもう15年ぐらい前になるでしょうか?「朝鮮白磁徳利」と書かれた古めの桐箱に入っています。2枚目の写真のように、高台の周りに青色の釉溜りが並んでいるのが良い景色です。口縁に欠けが2箇所並んで有ります。また、3枚目の写真のように欠けた部分があり、欠けたパーツが接着剤か何かでくっ付けられています。店に出すには、まず金継ぎしてからでしょうね。
盃は、朝鮮王朝の最後の官窯であった分院が19世紀末に民営化されますが、その李朝末期に民営化された分院で焼かれたものでしょう。この時代の物になると白磁とは言っても、グレーがかった色のあがりになりますね。この盃は、見込みの釉溜りがとても美しいです。副題の「ダブルユウ」は、この盃と徳利のダブルの釉溜りのことですのでね、昔のモーニング娘の辻ちゃんと加護ちゃんのユニットの「W(ダブルユー)」ではありませんよ。そっち知ってる人が少ないか(笑)。
私が最初に李朝に手を出したのは、酒器でも盃からだったのですが、買い始めはこのような分院末期の盃でした。踏十里・長安坪の骨董街に通い始めの1か月ぐらいの間に5個ぐらい買いましたかね。その中の1つです。90年代末の話ですが、その頃はこの手の盃は結構拾えたんですがね。最近ではソウルの骨董店でも、あまり見かけなくなりましたね。なんか以前にも同じようなこと書いたような気がしますね(笑)。
お料理の方ですが、鶏手羽の塩焼きは李朝初期の堅手皿に、厚揚げは李朝初期の堅手茶碗に盛り付けてみました。鶏手羽の塩焼きは、中までしっかりと火を通さないといけないので、弱火で何度も火の当たる面を変えながら、時間をかけてガスレンジの魚焼き機で焼くのが結構大変です。
昨夜の晩酌(忘却の赤上がり盃の巻)
「暑いですね」と毎日その言葉しか出てきません。8月も下旬だというのに今週もずっと猛暑日が続くようです。もう最近は、朝からご飯を食べる元気がなく、そうめんや冷や麦を流し込んでます。夜もお弁当もらった時にはそのご飯を食べますが、それ以外は焼きソバなどの麺類をビールで流し込んでます(笑)。次の検査は、間違いなく数値上るなあ(笑)。
そんな猛暑の中、昨夜の晩酌です。
李朝初期の堅手徳利は、もう15年ぐらい前でしょうかね、入手したのは。写真で見るより、現物はもう少し薄いグリーンがかっていて、細かいごまふりのようになっています。購入する時に高台と高台内に窯キズがあったのは分かっていましたので、穴を下にして照明に照らして内部を除いてみたところ、光の漏れがなかったので、少し値切って購入した記憶があります。
底の窯キズが抜けている場合、もちろん水が漏りますので、確認のため、底を照明にかざして穴から中をのぞくと、抜けている場合はそこから光が漏れるのが分かります。それで、漏れはないであろうと判断したのですが、自宅で煮沸して取り出してみると漏れるではないですか!発掘品のため、内部にまだ土が残っていてそれで穴が塞がれていので、のぞいてみても光の漏れがなかったのです。それだけではなく、高台内には底が薄くなっている部分が数か所あり、光が透けているではないですか!これでは、窯キズだけをふさいでも、他の薄くなった部分から酒がじわじわと滲み出て来てしまいます。
そんな訳で、直しのできる方に方法はお任せで、とにかく漏れないようにして欲しいとお願いしてお預けして、戻って来たのが写真のとおりの高台内でした。漆を塗った上に軽く金を撒いて、乾いた後にさらに漆を塗って固めてあるように見えます。お蔭様で、問題なく使用できるようになりました。容量は2合ちょうどです。
盃の方は、一時気に入っていてよく使っていた時期もあったのですが、その後に入手した盃に押され2軍落ちしてしまい、存在すら忘れかけていました。我が家では、頻繁に使うであろう1軍の盃は1階居間のケースに、あまり登板機会の無い2軍の盃を2階のケースに、今後使うことはほとんどないであろう3軍の盃を地下のケースに仕舞っています。
昨日、2階の2軍ケースからこれを見つけ出して、久々に使ってみました。サイズは口径約6.5cmと私の好きな小ぶりのサイズ。まあ、ぐいぐいやりたいという方には、少し小さ過ぎると思われるかもしれませんが。赤上がりで、貫入、見込みに釉溜りもあり、なかなか見どころの多い盃です。見込みにピンホールも多く見られ、使い込んでいくと、まだまだいい味が付いていきそうです。このような、李朝の後期から末期にかけて民窯で焼かれた盃は、グレーっぽい色のものが多く、赤上がりのものは数が少なく、人気も高いですね。グレーよりも柔らかい印象がありますからね。
昨日は、こいつを長く忘れていて、申し訳ない気持ちになりました。なので、これを機会にまた1軍に昇格させることにしました(笑)。代わりに2軍に降格させる盃は特に考えてはいません。そこまで厳格なものでもありませんのでね(笑)。
お料理の方ですが、鱧の落としは三島菊花紋の深皿に、オクラの胡麻和えは李朝初期の堅手皿に、卵豆腐は三島の小皿にそれぞれ盛り付けてみました。鱧の落としは梅肉で食べるのがいいですね。
来月は10日(木)に検査がありますので、次回の晩酌はそれ以降になります。次回の検査ヤバいですね(笑)。