昨夜の晩酌(口無しの三島徳利の巻)
昨夜の晩酌です。鯛のあら炊き・茄子とイカの煮物という和のおかずをいただいたので、これはやっぱり一杯やるべきとなりました(笑)。
鯛のあら炊きは李朝初期の堅手皿に、茄子とイカの煮物は李朝初期の堅手茶碗に盛り付けてみました。今回料理を盛った器は、共に使い勝手がよく、こちらの晩酌への登板回数も多いものです。
三島の徳利は口を全て欠いており、ぐるりと金直しが施されています。胴や高台周りには結構カセも見られます。このように状態もよくなく、決して自慢してお見せできるようなものではありませんが、本歌の三島徳利ですし、1合2∼3勺と独酌用にサイズがよく、口の穴が大きいので、酒の出がよく注ぎ易いです。三島の徳利も、上手の物で完品や口部に少し金直しがある程度の状態の良い物でしたら、結構な高額になりますが、これでしたらその10分の1程度のお値段になります。初めての三島徳利は、こんなとこから初めて見たらいいのではないでしょうか。
ちなみに、10倍程度の高額な三島徳利の例としては、当ブログ「昨夜の晩酌(じゃこおろしの巻)」(2019年06月24日作成)に写真を掲載しておりますので、ご参照ください(2019年06月24日作成「昨夜の晩酌(じゃこおろしの巻)」へはこちらをクリック)。
青井戸手の盃は、10年ぐらい前にどこかの骨董祭で購入しました。黒くなった銀直しが口縁に2箇所ありますが、これは購入当初は普通に銀色でした。購入後、4~5年で今のようないぶし銀になったと記憶しています。金継ぎもいいですが、このような銀直しがいぶし銀に変色したものも、またいいいですよね。時代は李朝後期でしょう。
弘法さんと老松古美術祭
21日ですので、東寺の弘法さんに行ってきました。
台風が接近中で朝から雨ということで、やはり露店の出店が少なかったです。
夏の暑さもようやく和らいで、露店の数も復活するかと思っていたところに台風の接近で、3連休の初日というのに残念でした。
そんな中、ちりめんじゃこ屋さんは店を出していました。これまで雨の日はたいがいお休みだったのに、珍しいことです。もちろん買って帰ってきましたよ(笑)。結果から言うと、今日の収獲はこれだけでした。お店の場所は、東門を入って真っ直ぐ、手洗い場のところです。
キム社長のお店も雨の中出店していましたよ。ご苦労様です。今日は茶碗として使える李朝初期の碗があったのですが、値引きしてくれないので結局買いませんでした。キム社長、最近ケチなんです(笑)。ここ数か月、外国人相手に相当売り上げたから強気になってるようですね。でも、古くからの知り合いは大事にしないといけませんよね(笑)。
でも、キム社長をはじめ、露天商の皆様ご苦労様です。雨の日、暑い日、寒い日ありますが、日を選べませんからね。売り上げにも影響しますし、本当に大変だと思います。25日の天神さんは台風も通過した後で、良いお天気が期待できますね。
また、京都ではなく大阪での骨董のイベントなのですが、今日と明日(9/21㊏・22㊐)の二日間、西天満の老松古美術街で老松古美術祭が開催されます。
老松古美術祭は、阪神大震災の復興支援を目的に1995年から始まり、毎年春と秋の年に2回開催されます。
参加店は約40軒で、開催回数も49回目を迎えています。当日は各店にて無料鑑定・買受けもしておられます。
開催時間は、10:00~17:00。
最寄り駅は、京阪・地下鉄御堂筋線「淀屋橋駅」より徒歩8分 、京阪「なにわ橋駅」徒歩5分 、阪急「梅田駅」より徒歩15分等です。
詳しくは、公式ホームページをごらんください。
昨夜の晩酌(甕器(オンギ)徳利の巻)
久しぶりの昨夜の晩酌です。ほぼ1か月ぶりでしょうか。
先日の京大病院での検査で、投薬によるものではありますが、糖尿の数値が下がっていましたので、しばらくぶりの日本酒解禁です。と言っても、その間ビールはガンガン飲んでましたけどね(笑)。夏場はしょうがないですよね(笑)。
徳利は甕器(オンギ)製のものです。甕器(オンギ)とは、うわぐすりを塗り高温で焼いた土製の甕で、キムチや味噌などを保存するのに用いられてきたものです。
90年代前半頃までの韓国では、家の前庭やマンションの屋上に大きなオンギの甕がいくつも置かれていましたが、今はキムチ冷蔵庫に姿を変えてしまいましたね。甕というから大きいものばかりを想像するかもしれませんが、家庭内で使う鍋や調味料などを入れる小型の壺なども作られています。
この徳利には、胴に線刻紋がぐるりと配されています。私がまだソウルにいた90年代末頃に購入したものと記憶しています。あまり使った頻度は高くなかったのですが、珍しいものですのでご紹介しました。容量は1合1勺程度です。
貫入のしっかり入った大ぶりの盃は、4,5年前ぐらいに踏十里古美術商街で購入したと記憶しています。私はどちらかというと小ぶりな盃を好みますので、この盃もあまり登板機会が多くなかったのですが、貫入が見込み全体に深くきれいに入っていて、よい景色です。井戸手盃と呼んでいいかと思います。時代は李朝末期です。
今日の酒のあては、和洋折衷になってしまいましたが、ローストビーフは李朝後期分院の白磁皿に、壬生菜のお浸しは三島の小鉢に、冷奴は高麗青磁の小皿にそれぞれ盛り付けてみました。
2019 中秋の名月
もう日付が変わってしまい昨日のことになってしまいましたが、9月13日は、中秋の名月でしたね。
今夜帰宅した時点では残念ながら曇っていて、自宅から満月のお月さんを見ることができませんでしたので諦めていましたが、その後、雲が薄くなりお月様が顔を出しました。 慌てて写真をとったのですが、お月さんの光が強すぎて、夜のお日様みたいな怖い写真しか撮れませんでした(笑)。なので、ここにアップするのはやめておきます。
今年も月見団子を李朝の祭器(白磁祭器染付祭字紋台皿)に盛ってみました。見込みに「祭」の字が円の真ん中に書かれているのですが、お団子で見えません(笑)。関東の月見団子は真ん丸の形のもののようですが、関西の月見団子と言えば写真のようなものが一般的です。元々あんこはこしあんのものだったのですが、最近は粒あんのものもあります。私は粒あんが好きなので、いつも粒あんを買います。李朝の祭器はお菓子を盛るのにいいですね。
韓国では中秋の名月(旧暦の8月15日)を추석(チュソク 秋夕)と言って、その前後1日を含む3日間が旧盆の連休です。この期間は都会に住む人もみんな故郷に帰り、本家に親族が集まり祭祀や墓参を始めとする先祖の供養を行ないます。この連休を利用して海外旅行に行く人も多いのですが、今年は日韓関係の悪化から日本への渡航者が減っているようですね。
総本家にしんそば 松葉
今日は、午前中京大病院で糖尿の検査のため、営業時間を13:00~18:00に変更させていただきました。検査の方は、自分の予想とは違い、意外にも数値が下がっていました。とは言え、まだまだ正常値からは程遠い値ですので、引き続き投薬治療を続けなければなりません。
それで、開店前に祇園川端四条の松葉さんでお昼ご飯を食べてきました。こちら松葉さんは、創業が文久元年(1861)で150余年の歴史がありますが、名物のにしんそばを考案され、現在の南座の一角に移って来られたのは明治になってからのようです。
タイトルにも「本家にしんそば」とありますように、こちらがにしんそばを考案された本家で、こちらの名物はなんといっても「にしんそば」です。なので、本来はにしんそばをご紹介すべきところなのでしょうが、本日も京都は30℃を超える暑さのため、夏限定メニューの冷たいものから「鱧天せいろ(そば)」をいただきました。
天ざるそばの天ぷらが、海老ではなく鱧になったものです。鱧天は揚げたてで、美味しかったです。鱧の他は、カボチャとしし唐の天ぷらでした。お値段は1,700円(税別)でした。名物のにしんそばは1,400円(税別)です。
1階は会計とお土産コーナーで、2・3階でお食事ができます。2階はテーブル席で、3階には上がったことは無いのですが、お座敷席もあるようです。場所は川端四条の南東角で南座の建物の角です。新門前・古門前の骨董街からも徒歩5分程度と近いです。当店と同じ、水曜定休です。
第6回平安蚤の市
毎月10日に開催の平安蚤の市に行ってきました。 平安蚤の市は、平安神宮前の岡崎公園で毎月10日に開催される蚤の市で、今回が第6回です。
10日は個人的には父親の月命日のため、実家で10時からの月参りを終えて、今日は11時ごろに到着しました。先月に続きいいお天気で、人の出もこれまでで最高ぐらいに多かった気がします。外国人が結構多かったですね。このイベントも、本当に定着してきたなあという感じです。
まあそれはよかったのですが、京都は先週末から猛暑日が続いていまして、今日の最高気温も35℃の予想です。もう9月中旬というのに、どうなってるんでしょうかねホントに。今日は開店時間を12:00~に変更したので、少しゆっくり見学したいと思っていたのですが、残念ながら、今日も写真を撮って早々に退散して来ました(笑)。
いつもは会場から店までは歩いて行くのですが、今日は最寄りの「知恩院前」までバスに乗ってしまいました(笑)。さすがに来月は涼しくなっている筈ですので、もう少しゆっくり見学して、面白いお店などをご紹介できるように頑張ります。
こちらには、韓国の骨董品がほとんど出ませんので、ついレトロなものに目が行ってしまいます。買いはしないんですけどね(笑)。2枚目の写真の大きなそろばんは、むかし小学校の教室にありましたよね。先生があれで教えてくれてましたが、私はそろばん全然できませんでしたね。ていうか、算数全般的に全然ダメでしたね(笑)。小2の時、九九段覚えられたのもクラスでビリから3番目ぐらいでしたから(笑)。
平安蚤の市は、今後も毎月10日に開催の予定です。但し、11月は13日(水)の開催です。ご注意ください。
古裂會第108回オークション下見会
朝から古裂會(こぎれかい)の第108回オークションの下見会に左京区岡崎のみやこめっせ(京都勧業会館)へ行ってきました。実は昨日・今日と開催だったのですが、初日の昨日は午後1時からの開催だったため、店の営業時間とかぶってましたので行けず、今日行ってきました。昨日(9/6)は13時~17時、今日7日(土)は10時~16時の開催です。
以前にもご紹介したとおり、こちら古裂會さんは、業者だけでなく一般の方も参加できる開かれたオークションという形式を提供しておられます。以前はライブオークションも開催しておられたのですが、今は書面入札のみです。
今回はこちらみやこめっせ(京都勧業会館)の地下1階の会場で開催されています。大きな会場ワンフロアでの展示は見やすくていいですね。
今回は【特集】中国美術・朝鮮美術ということで、ここ最近に比べると韓国の物の出品が少しだけ多かったです。それと、五条大宮にあった本社を現在の場所(中京区堺町通二条上る)に移してからは、開始価格5万円以上になっていたのですが、今回は5万円未満の商品も出品されていました。そんなことで、今回は4点ばかり入札してきました。 今回の結果通知は、9月14日(土)送付予定とのことです。
年内の今後の日程は、次回第109回は11月7日(木)・8日(金)です。 明けて令和2年に第110回が1月15日(水)・16日(木)開催です。また、「特別オークション 酒器・拓本・石造美術」の下見会が10月12(土)・13日(日)(琵琶湖ハウス)、19日(土)・20日(日)(キンシ正宗堀野記念館&古裂會本社)で、行われるようです。ちなみに、琵琶湖ハウスというのはどこにあるのか知りません(笑)。
お米とお野菜
今日、骨董の会でご一緒させていただいている長野県のNさんより、またお米とお野菜が沢山届きました。
これまでにもご紹介したとおり、Nさんはいつもご自分の畑で収穫されたお野菜やお米を送ってくださり、とてもありがたく思っています。お米、もう前に送っていただいた分が無くなりかけていたんですよね。助かりました。ありがとうございます。ホントにすっかり依存しております(笑)。
今回お野菜は、茄子・オクラ・キュウリ・ゴーヤをいただきました。茄子がピカピカしてすごくきれいです。昨日の朝摘んだものをすぐに送ってくださったからのようです。やっぱりスーパーにあるものとは鮮度が違いますよね。また炒め物にしていただきたいと思います。
あと、大葉も一緒にいただいたのですが、この暑さの中の移動でしたから、かなり萎びておりました。再生のために今水につけています。うまく再生してくれたら、大葉ご飯にしていただきたいと思っています。楽しみです。
もちろん、私からもNさんには韓国のお土産をお送りしてますよ(笑)。
そうそう、韓国のお土産で思い出しましたが、ソウルで買って来たキムチがまだ店の冷蔵庫にありますので、差し上げます。少しですが、ぜひお持ち帰りください。
耕仁美術館・伝統茶院と아름다운 차박물관(美しい茶博物館)
ソウル仁寺洞には、韓国の伝統茶を楽しむことができるお店が多数あります。昨年12月には仁寺洞の아름다운 차박물관(アルンダウムチャパンムルグァン、美しい茶博物館)をご紹介しましたが、今回は、仁寺洞伝統茶房の元祖とも言える耕仁術館内にある伝統茶院に行ってきました。
庭園を備えた韓国伝統家屋のカフェ「伝統茶院(チョントンタウォン)」は、「耕仁(キョンイン)美術館」に併設する形で1980年代末にオープンしました。趣ある伝統家屋の店内の他に、テラス席も設けてあります。私がここを訪れたのは、80年代末に韓国の知り合いに韓国の伝統茶が飲める雰囲気のある茶房があるといって、連れて来てもらったのが最初でした。仁寺洞でこれだけ長く続いているお店もなかなかありません。
まずその場所ですが、아름다운 차박물관(アルンダウムチャパンムルグァン)と同様に結構分かり難いと思います。まず、メイン通りの仁寺洞キルの수도약국(スドヤックク 首都薬局)のある筋を入って、道左側の단청(タンチョン)という骨董屋の横の筋を入ったところにあります。どこの路地だったかが分からなくなってしまいがちなのですが、수도약국(スドヤックク 首都薬局)のある筋というのを覚えておけば大丈夫かと思います。
この日は1枚目の写真のスジョンガ(干し柿の入ったシナモンの香りのする韓国伝統茶)をいただきました。お値段は8,000ウォンだったと思います。
今回も아름다운 차박물관(アルンダウムチャパンムルグァン、美しい茶博物館)にも行ってきました。位置などの詳細情報は、昨年12月の本ブログの記事をご参照ください。(2018年12月14日作成「아름다운 차박물관(美しい茶博物館)」へはこちらをクリック)
今回こちらでは、五味子(オミジャ)茶をいただきました。夏場は冷たいオミジャ茶の酸味が最高ですね。お餅は今回、高麗青磁の小鉢で出てきました。時代のある器で出していただけるところが、こちらの魅力ですよね。他にそういうお店無いですから。今回はギャラリーにも現代作家の作品ではなく、時代のある青磁や粉青砂器(三島)の器が展示してありました。
미성회관(ミソンフェグァン 味成会館)【ソウルお食事処】
2日目の晩は、ホテルから近い南榮洞(ナミョンドン)の미성회관(ミソンフェグァン)で食べました。ちなみに、ホテルはいつも地下鉄1号線南榮(ナミョン)駅近くのHOTEL RAINBOWに泊ります。
こちら미성회관 ミソンフェグァン(味成会館)は、カルビ・プルコギ等、お肉の店です。昨年の9月に、このブログでも1度ご紹介したことがありましたが、その時には「ソウルのお食事処」というタイトルで、他の店と一緒に紹介していたため、こちらの店名はタイトルになっていませんでした。それで、今回タイトルに店名をあげて、今一度ご紹介いたします。
こちらは、私が90年代にソウルに住んでいた時から今も利用している貴重なお店です。その頃常連にしていた食堂は、もう今ではこちらの他には、1,2店ぐらいしか残っていません。 この日は、カルビサルとトゥンシムをいただきました。
カルビサル(写真1枚目・2枚目)はセンカルビとも言いますが、ヤンニョム(タレ)につけずにそのまま焼くカルビです。以前はタレにつけたヤンニョムカルビもあったのですが、今はカルビサルだけしかありません。私はヤンニョムカルビの方が好きだったんですけどね。残念です。
トゥンシムというのは、3枚目の写真のようにロースのステーキ肉を焼いて、ハサミで細かく切って、基本は塩で食べるものです。タレなどをつけずに食べるため、より質の良い肉が使われます。
ランチには7,000~12,000ウォンほどのお値段ででカルビタン、ウゴジタン、トゥッペギプルコギ、ピビンパプ等が食べられます。晩御飯で一人の時も、こちらのメニューを注文できます。
こちらは決してお安い店ではありませんが、お味もサービスの方も大変よいお店で、お勧めです。但し、日本の観光ガイドブックやサイトなどにも出ていない、地元の人たちが利用するお店ですので、日本語のメニューもありませんし、店員さんに日本語ができる人もいません。それでも頑張って挑戦してみてください(笑)。
場所は、地下鉄4号線「淑大入口 숙대입구(スクテイック)」駅(ソウル駅の次の駅です)の6番出口を出て、そのまま歩くとすぐに左に曲がる道があり、その道を左に入って20mほど先の道の右側にあります。