昨夜の晩酌
昨夜の晩酌です。
刷毛目の平盃は、購入時には割れてバラバラになったものを、接着剤でくっつけてあったのですが、それを金継してもらいました。厚塗りの刷毛目が勢いもよく描かれており、なかなかなものです。割れているのは残念ですが、上手な金継のお蔭ですっかりよみがえりました。使っていけば、まだこれから大いに育っていくでしょう。裏にも刷毛目があります。
李朝初期の徳利は、青磁釉がかけられ薄い刷毛目のような跡も見られ、さらに高台もしっかり作られていて、見どころの多いものです。容量も1合2勺程と独酌にはベストなサイズです。写真では分かり難いですが、口の部分が割れ継ぎされています。これ、購入時は無傷でした。私がやってしまいました。購入後、早くこれで飲みたくて早速家で煮沸したのですが、煮沸後に寸胴鍋から取り出そうとした時に、鍋のふちに落としてしまい、ガチンと割れちゃいました。まさに一生の不覚!こちらも金継でよみがえらせてもらいましたが、本当にコイツには申し訳ない限りです。
小松菜とキノコのお浸しは高麗青磁白象嵌八角小鉢に、鰻の白焼きは李朝初期の白磁の皿に盛りつけました。初期の白磁皿にも縁に金継があるのを確認できるかと思います。これは以前に私が自分でした直しですが、これも元は無傷でした。以前、自宅の台所で使っていた浄水器が、蛇口にカートリッジを取り付けるタイプの物だったのですが、水をいっぱいに出すとカートリッジ部分が度々落下しまして、その落下による被害に遭ってしまったものです。もう1枚、初期の大皿もこの被害に遭ってしまいました。今はシンク台も浄水器も当時の物とは変わり、そのようなことも起こらなくなりましたが、コイツらを使う度に不注意を恥じています。ごめんなさい。
お野菜
長野県の骨董の会の方から、里芋とネギが沢山届きました。
いつもご自分の畑で収穫されたお野菜を送ってくださいます。ありがたいです。
この方は、私と同じ骨董の同好会に所属しておられ、10年ほど前まではこのブログで以前に紹介した、NHK文化センターの講座「骨董遊学」にも、長野から泊りがけで参加しておられました。私が企画した同好会の韓国旅行にご参加いただいて以来、親しくお付き合いさせていただいており、その後も、個人的に韓国をご案内したり、京都に遊びに来ていただいたりしておりました。ところが、最近は体調の方がお悪いとのことで、もうしばらくお会いできていません。OPEN後の当店の方もまだ見ていただいていませんので、残念に思っています。
早速、ネギを豚肉・キノコと炒めていただきました。やはり収穫したてとあって、スーパーで買うものとは違い、ネギの風味が強くて美味しかったです。
古裂會 第103回オークション
古裂會(こぎれかい)の第103回オークションの下見会に行ってきました。本日と明日3日(土)10時~17時開催です。
骨董・古美術品のオークションというと業者だけが参加できるものがほとんどですが、こちら古裂會さんは、一般の方も参加できる 開かれたオークションという形式を提供しておられます。
以前は本社が長く中京区の衣棚通夷川上ルにあったのですが、3年ほど前に五条大宮近くの8階建てのビルに移転され、さらに今年になって中京区堺町通二条下ルにある、旧酒蔵の建物に移られました。
オークションは2か月に1回、奇数月に開催されます。現在の本社に移られるまでは、自社の社屋内でオークションの下見会なども全てされていましたが、今年からは会場を借りて開催しておられます。新体制になって3回目の今回までは、京都美術倶楽部(東山区新門前通東大路西入)で開催されてきました。
今回は【特集】SAMURAI 武家の美ということで、甲冑などが多数出品されていました(と言いながら、内部の写真撮るの忘れたので、古裂會ホームページの写真拝借しました)。韓国の物はあまり出ていませんでしたが、今回1点だけ入札してきましたよ。以前はライブオークションも時々されていたのですが、現在は入札式のオークションのみになっています。今回の結果通知は、11月10日(土)以降になるそうです。
次回は明けて2018年1月16日(水)・17日(木)に、左京区岡崎のみやこめっせ(京都勧業会館)で開催されます。
高麗青磁―ヒスイのきらめき
昨日は水曜日で定休日でしたので、大阪市立東洋陶磁美術館の特別展「高麗青磁ーヒスイのきらめき」を観に行ってきました。
大阪市立東洋陶磁美術館は、京阪中之島線の「なにわ橋」駅からが最も近いのですが、京都からですと「京橋」駅で乗り換えなければならないため、私はいつも「北浜」駅まで行って歩きます。徒歩5分以内です。
元々、大阪市立東洋陶磁美術館所蔵の高麗青磁だけでも、レベルの高い名品が数多くあるのですが、さらに今回の特別展は、大和文華館、国立東京博物館、大阪市立美術館、静嘉堂文庫美術館等の所蔵品も加えた250点が展示されています。
今回の特別展でよかったのは、撮影禁止の表示がある作品数点を除いては、写真撮影OK(フラッシュ使用不可)だったことです。撮影禁止の作品の数も思ったより少なかったです。今回の目玉、大和文華館所蔵の「青磁陽刻龍波濤文九龍浄瓶」(重要文化財)等は、当然撮影禁止かと思っていたのですが、なんと撮影可でした!しっかり写真撮らせていただきました。
また、今回の企画で面白かったのは、近代の高麗青磁の再現品の展示でした。行く前は期待していなかったのですが、見てみると本物の高麗青磁と見紛う程レベルお高いものもあり、実際に長く高麗時代の物として博物館に所蔵されていたものもあったようで、当時の高麗青磁再現に対する情熱と高い技術を知ることができました。
今回私が気に入ったのは下の写真2点、高麗青磁の枕と獏形の水滴です。双鶴が陰刻された枕は涼しげで、夏場これで寝たらいい夢を見てよく寝られそう。夢を食べるという獏の水滴を枕元に置いて寝れば、悪い夢を食べてくれるかな。もちろん、こんなレベルの高い高麗青磁を所有することなど、私にはできませんが、妄想だけは膨らんで行きます(笑)。
昨夜の晩酌
久しぶりの昨夜の晩酌です。
その間、飲んでなかったのかというと、そうではありません。その間はビールだけ飲んでまして、日本酒を飲んでいませんでした。日本酒を李朝・高麗の徳利と盃で飲んでないと記事になりませんので、こちらへの投稿が久しぶりになったということです(笑)。
高麗青磁の徳利は「これ前にも見たぞ!」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、同時代・同手の別物です。よく見ていただくと、青磁釉の発色が全く違います。胴の約3分の2ほどが茶色く色変わりしています。きれいな青磁釉の部分が一番多く見える面をこちらに向けて撮影しましたので、裏側は全て茶色く変色しています。また、写真では分かりにくいですが、口縁に欠けが3か所あり金直しが施してありますし、側面の高台付近は全体的にカセています。
こうなると、先に「翡色青磁というに相応しい」として紹介した青磁徳利とは、お値段では10分の1とまではいきませんがそれに近いほどの差になります。それでも本歌の高麗青磁ですので、ビギナーの方はこのあたりから始めて、先にご紹介したものを「いつかは」という目標に楽しまれたらいいのではないかと思います。
盃は分院末期のもので、私が初めて手に入れた李朝の盃です。写真ではよく分かりませんが、見込みが渦巻になっていて、お酒を注いだ時の景色もいいです。もう20年以上も前になりますが、ソウルの長安坪で購入した時はうれしくて、しばらくは毎晩これで飲んでいました。昨夜、久しぶりに引っ張り出し来て飲んでみました。初心忘るべからずですね。
おでんは李朝末期の鉢に、ふき煮は李朝初期の堅手小鉢に盛り付けてみました。
今日は定休日ですので、午後から大阪市立東洋陶磁美術館の特別展「高麗青磁ーヒスイのきらめき」を観に行ってきます。
京都アンティークフェア
朝一で、京都アンティークフェアにいってきました。
京都アンティークフェアは、京都市伏見区竹田にあるパルスプラザという大展示場で、3月・6月・10月の年3回開催される骨董市です。その規模は全国から300店以上という、西日本最大規模の骨董市です。今日26日(金)から28日(日)までの3日間開催されます。残念ながら、私は今回も収獲無しでした。次回は、2019年3月29日(金)~31日(土)開催です。
京都アンティークフェアを見た後、地下鉄烏丸線で丸太町駅まで移動し、小学校の同級生のお店、「ちとせ」でお昼ご飯を食べました。今日は鱧フライ定食をいただきました。鱧フライは、こちらの日替り定食メニューの中で、私の一番好きなメニューです。写真で一番右にあるフライを最初に食べたら、なんとこれがレンコンでした(笑)。あとは全部鱧でしたけどね。鱧美味しかったです。味噌汁には生湯葉が入ってました。
食事のあとはバスで店に移動し、13:00開店に間に合いました。
北野天満宮 天神市
本日25日ですので、天神さんに行ってきました。お天気が良かったので、平日の割には人の出が多かったです。修学旅行生の姿も多く見かけました。
もみじ苑が公開されていましたが、人が全然並んでいませんでした。まだ紅葉してないですからね(笑)。
それで猿回しは、絵馬堂前から楼門前に場所を移して行われていました。お猿さんが頑張って階段から階段へ跳んでいました(「跳ばされていました」かな?)。
今日も韓国の業者、金社長のお店を見てきました。写真は、赤毛氈の引かれた長机の上に置かれた商品の数々です。ちょっといい品はこの赤毛氈の長机の上に、そうでもない品は足元の黒毛氈を引いた広い台の上に並べられています。
今日は骨董の収獲有りでしたよ。何を買ったかは秘密ですけどね(笑)。それでも今日もやっぱり、チリメンジャコと干し芋を買って帰ってきました(笑)。
明日から3日間、竹田のパルスプラザで「京都アンティークフェア」が開催されますので、明日朝一で見に行って来る予定です。そのため、先にお知らせしたとおり、誠に勝手ながら明日の営業時間を13:00~18:00に変更させていただきます。
京料理 はり清
創業1656年、350年余続く京料理「はり清」さんでお昼ご飯を頂きました。
こちらは、京都五条の地で最初は小さな茶店として始まり、江戸中期から230余年、京料理一筋に歴史を重ねてこられたそうです。伝統的な京料理をいただける今や貴重なお店です。
今日は松花堂弁当(5,000円税・サ別)を築100年の町家の1階の離れで、お庭を眺めながらいただきました。離れを使う場合は、別に席料(2名で1,600円でした)が必要です。写真上の折りの他に、椀物とお刺身、水物が付きます。本日の水物はカボチャのブリュレでした。
夜のお献立は、懐石10,000円(税・サ別)からになります。
場所は大黒町通五条下ル(東山郵便局の西側の通りを下がった(南に入った)ところです)。京阪「清水五条駅」より徒歩約5分です。
東寺 弘法市
本日21日ですので、東寺の弘法市に行ってきました。先月までとは違い、気候も良くなりいいお天気で、日曜日でもありましたので露店の出店も人の出も多かったです。残念ながら今回も骨董の収獲は無かったです。
それでいつものように、チリメンジャコを買いました。写真がいつもチリメンジャコを買うお店です。以前は東門を入ってすぐのところで売っていましたが、半年ぐらい前だったかと思いますが、そこからさらにまっすぐ進み、北門に抜ける道のあたりに干物屋さんがあるのですが、今はその隣に移られました。手洗場のあたりといった方が分かり易いかもしれませんね。枡に一杯が500円、3杯で1,000円です。ここのジャコ美味しいです。大きい(粗い)のと小さい(細かい)のがありますが、私はいつも細かいのを買います。
それと、干芋が復活していましたので、こちらも買ってきました。干芋といっても最近の干芋は、昔のようにカチカチに乾燥した非常食のようなものではなく、しっとりとスウィーツのような感触になってきており、夏場だとすぐに傷んでしまうため、先月までは出ていませんでした。久しぶりです。
昨夜の晩酌
昨夜の晩酌です。
唐津のような李朝末期の盃と高麗徳利は、いずれも90年代ソウル在住時に購入したもので金継があります。購入時には無傷完品でしたが、家で煮沸すると共直しが出てきました(笑)。もずく酢を盛った高麗青磁の小碗にも金継があります。こちらは購入時から口縁に共色直しががあるのは分かっていましたが、家で水洗いしていたら直し部分がボロリととれたのには驚きました(笑)。
金直しは3点とも私が自分でしたものです。徳利は写真では分かりにくいのですが、口縁に4か所ほど金継しています。以前は金継を独学でしていたのですが、なかなか上手くいかないので今はもうやりません(笑)。特に漆の上に金を蒔くのが上手くできないため、漆に金粉を混ぜてそれを塗り付けて研いでいましたので、金粉の消費量も馬鹿になりませんでした。金の無駄遣いだと思い、今は専門家にお願いしています(笑)。
高麗徳利は、ころりんと丸っこく可愛らしい形状で、一時はこれでよく飲んでいました。容量は約2合で、10年ぐらい前までは晩酌にこれに2回注いで飲んでましたが、今は1回で十分になりました(笑)。
高麗青磁小碗の方は、北朝鮮の青磁が中国経由で韓国に入って来て、青磁の価格が下落する以前に購入しましたので、当時はこれでも結構なお値段でした。少し大きめですが、ぐい吞みとしても使えます。
ブリの塩焼きは李朝初期官窯の白磁皿に盛り付けています。