昨夜の晩酌「ヌシ様刷毛目平盃の巻」
今日1月17日で、阪神淡路大震災から26年になるんですね。
震災のあった1995年1月17日当時、私はソウルにいました。当日の午後、下宿の部屋にいると知り合いの韓国人から「キミの家は大丈夫か?今日関西であった地震が大変だぞ。テレビを見てみなさい」という内容の電話がありました。当時の韓国のテレビ放送は、朝から正午までと夕方5時頃から夜の12時頃までとなっており、午後は放送のお休みタイムだったのです。なに言ってるんだ?今テレビ放送してないやろ?と思いながらテレビをつけてみると、街が燃えている映像がいきなり映し出されて、自分の目を疑いました。当時の韓国のテレビ放送では、日本の関西地区で大地震発生、被害甚大といったような内容の報道でしたので、関西のどの程度の地域までのことなのか、よく分かりませんでした。慌てて、京都の実家に何度も電話をしてみましたが、全くつながりませんでした。そこで、大阪・兵庫・奈良・滋賀など関西圏の友達や知り合いのところにも、片っ端から電話してみましたが、やはり全くつながりませんでした。結局、夜遅くになって多分11時頃だったと思いますが、実家から電話があって無事が確認できました。実家は、地震の揺れはすごかったようですが、幸い庭の石灯篭が倒れたぐらいで、大きな被害はなかったとのことで安心したのを覚えていますね。あれからもう26年ですか。
前置きが長くなってしまいましたが、昨夜の晩酌です。
今回の徳利は、2019年12月19日にも一度、こちらでご紹介をしている高麗青磁白黒象嵌蓮弁紋の徳利です(2019年12月19日作成の記事へはこちらをクリック)。口が結構大きく欠けていて、半分近くが銀直しがされていますが、経年のため黒く変色しています。しかしながら、容量が1合2,3勺と独酌サイズです。
この徳利、本当はこれが欲しくて購入した訳ではなく、本命は他にあったのです。同じく高麗青磁の白黒象嵌蓮弁紋の徳利だったのですが、これより青磁釉が青く美しく、形も端正で蓮弁紋の白黒象嵌も鮮明な上手物でした。是非ともそれが欲しいと思ってお店に行ったのですが、既に売れてしまってたんです。それで仕方なくこちらを購入したのでした。まあ、そういういきさつで購入したものでしたので、あんまり使って来なかったですね(笑)。お値段は本命の3分の1ぐらいだったと記憶しています。
刷毛目の平盃は、店に出しているものです。久しぶりにこの刷毛目で飲んでみたくなり、昨日自宅に持ち帰ったものです。今日はもう店のケースに戻していますよ。
この刷毛目、白泥が薄がけではありますが、見込全体に軽快に描かれており、躍動感を感じさせてくれます。口径が10.2cmと良いサイズで、何よりの適当な深さを持ったその形状がいいですね。これらの平盃というのは、我々が盃として見立てていますが、元々の使用用途は小皿であったと思われますので、深さのあまりない平たいものが多いのですが、これはしっかりと深さがあるため盃らしい形になっています。薄っすらとですが、裏面にも刷毛目があります。高台内に土さびが残っています。写真で分かるように土は黒いです。この刷毛目も開店当初から店に出しているヌシ様なのですが、どうして売れないのか不思議です。まあ、お値段の方はそこそこするんですけどね(笑)。
お料理の方ですが、厚揚げは李朝後期分院の白磁皿に、茄子の炊いたんは李朝初期の白磁鉢に、鶏の肝煮は李朝初期の白磁小皿に、それぞれ盛り付けてみました。
既にお知らせのとおり、緊急事態宣言の発出により今月は初弘法(東寺・弘法市)、初天神(北野天満宮・天神市)共に開催中止となりました。食べ歩きにも行き難いし、またブログのネタに困りそうな月になりそうです。
家賃支援給付金 通ったあ!
コロナ禍以外に、ここ数日は東北や北陸地方など、特に日本海側での大雪が大変なようですね。今日12日(火)は、太平洋側でも雪が降り、京都市も午前中は雪の予報だったのですが、幸い早朝に少し降ったようですが、その後は小雨に変わりまして、大したことはありませんでした。ありがたいことでした。大雪に見舞われている地域の方々は、どうぞお気を付けくださいね。
また、昨日「お知らせ」欄でご報告したとおり、今回の悪天候のため、本日開催予定でした平安蚤の市が中止となっています。実際には本日の京都南部のお天気は、悪天候という程ではなかったですけどね。実行委員会の方で、前日の天気予報をもとに判断したんでしょうね。
コロナ禍の方も収まることを知りません。昨日今日と感染者数が減少していますが、これは休日で検査を受けた人の数が少ないからで、各曜日での感染者数は過去最高となっていますよね。昨日まで3連休でしたから、今日までは比較的少なめの感染者数になるという、毎度のことですね。今日は東京970人のようです。
関西3府県に対しても、どうやら明日13日(水)から緊急事態宣言は発出されるようですね。愛知県と岐阜県、栃木県も政府に緊急事態宣言発出の要請をするようです。前回の時と違い、自粛の要請も飲食店の時短営業を中心とした限定的なものですし、何より国民の側に前回の時のような緊張感も無くなってしまっていますので、感染拡大防止策としての効果は甚だ疑問ですよね。但し、当店の売り上げには確実に影響しますよね(笑)。
飲食店の場合は、緊急事態宣言が発出され時短営業に協力した場合、今回は1日につき6万円の支援金が出るようです。ニュースなど見ていますと、従業員などを沢山使って手広くやっている店の店主などは「6万円では全然足りない」とか言ってますが、古物商には何の保証もありませんからね。羨ましい限りです(笑)。
そんな時、受信メールを確認していると、何んと来てました!昨年末に申請した家賃支援給付金の振込手続き完了通知が!やったあ!メッチャ助かるー!昨年末に申請した際は、添付書類なども沢山ありまして、結構苦労しながら申請したのですが、持続化給付金の申請時と被る書類もあったので助かりました。
それでも、申請する途中うまく行かないことや分からないことが多数あり、その都度コールセンターに問い合わせて、教えていただきながらなんとか無事申請を終えることが出来たのでした。コールセンターの方も一人を除いて、皆さん親切に教えてくださいましたよ。一人だけ、いやな女の人がいまして、話がでたらめだったり(その後に他の方と通話した際に分かりました)、こちらが質問しているのに、急に放送事故のように無言の沈黙されたりと、この人だけは散々でしたね。私は心の中で、この人のことを「放送事故女」と名付けていました(笑)。でも、他の方は皆親切でしたよ。
この文章を作成中に、通販で注文していた高麗人参茶が宅配で届きました。高麗人参茶は、ソウルに行く度に空港で次回までに必要な分を余裕を持って買って帰って来ていたのですが、もう1年以上行けていませんので、昨年8月より通販で買っています。今回が2回目で前回も同じショップで注文しました。前回の物はお値段はお安かったのですが、高麗人参の濃度が薄いと思いましたので、今回は紅参にしてみました。楽しみです。
でもやっぱり、早くソウルに行けるようになって、帰りの仁川空港で買って帰りたいです(笑)。
昨夜の晩酌(初登板真っ赤な井戸手盃の巻)
一昨日の8日(金)に首都圏1都3県を対象に緊急事態宣言が発出されましたが、東京都の1日の感染者数は昨日まで3日連続で2,000人超えです(今日1/10は2,000人を割って1,494人でした)。全国の感染者数の方も昨日まで3日連続で7,000人超えですね。今月中には全国の1日の感染者数が1万人を超えてしまうのではないかと心配しています。
関西の大阪・兵庫・京都においても、感染者数の増加が止まりませんので、昨日3府県の知事が政府に、この3府県を対象とした緊急事態宣言の発出を要請しましたが、政府側は数日様子を見てから決めるとのことで、発出は週の後半以降になりそうです。私は連休明けの12日からだと思っていたんですけどね。この状況で、何の様子を見るんでしょうか?早く全国を対象に緊急事態宣言を発出した方がいいと思うんですけどね。現政権のやることは、常に全てが後手後手でイライラしますね。
このような中、今日から大相撲初場所が開催されます。感染者・濃厚接触者合わせて65人が休場する状態で、どうして開催するのでしょうか?しかも無観客でもなく、観客5,000人まで入れて行なうそうです。観客も高齢の方々が多いですし、力士や関係者も糖尿病などを患っている人が多く、ハイリスクな人たちが集まるというのは、非常に危険だと思うんですがね。どうして、政府は開催中止の勧告をしないのでしょうか?
また、各地で成人式の中止や延期、オンライン化などが図られている中、京都市では明日の成人式を予定通りに行うそうです。7,000人ほど集まるようです。新成人集めたら、式終了後まっすぐ家に帰る人なんかいないと思いますがね。昼だから、飲食店ではお酒も提供できるし当然会食するでしょう。京都市長はそれぐらいの想像力もないんでしょうかね。10日~2週間後に、京都の感染者数が急増してそうで恐ろしいです。
これで、今回の緊急事態宣言の中心は飲食店に対する時短営業の要請ですから、それだけで2月7日までの1か月の期間で収束に向かわせるなんてことは、ほぼ不可能だと思いますね。本当に困ったもんです。
こんな中、久しぶり今年初めての昨夜の晩酌です。家飲みで新型コロナウィルス感染対策、今年もやっていきますよ(笑)。糖尿の数値もまた少し下がりましたしね。まあ、正常値にはまだまだなんですけどね(笑)。
高麗青磁の徳利は今回が3回目の登板になります。翡色青磁と言っていい程の美しい青磁釉の色、端正な形と大変素晴らしい品です。さらに嬉しいことに無傷完品です。容量も約1合半で、独酌用に最適です。2019年7月14日と2018年10月8日の記事にこちらの徳利が出ております。ご参照ください(2019年7月14日作成の記事へはこちらをクリック。2018年10月8日作成の記事へはこちらをクリック)。
盃の方は、今回が初登板となります。見込も高台の周りも真っ赤です。どうも写真ではこの赤い発色の鮮やかさが出せないのが残念です。現物はもっともっと真っ赤です。貫入もあり、高台内は縮れ釉になっており、高台周辺の一部にはカイラギ状になった釉薬も見られます。井戸手盃と言ってよいものでしょう。口縁に金継ぎが1箇所とそのすぐ横にニュウがあります。上から口縁に何かをガチンと当てた際にできる、典型的なニュウですね。なかなかここまで赤く発色したものも珍しいです。サイズもよく、使い易い盃ですが、なぜか今まで登板機会が少なかったですね。まあ使ったところで、もうこれ以上は育ちようがないですからね。そう思うとあんまり使わない傾向がありますね。私の場合は。
焼き魚は初期堅手の大皿に、おからは李朝末期の染付小鉢に、小松菜とお揚げの炊いたんは三島の小鉢に、それぞれ盛り付けてみました。焼き魚はハタハタです。淡白な白身でしたね。
今年も皆様、新型コロナウィルス感染対策のため、家飲みしてくださいね。その際には、李朝酒器をお使いください。当店では年末より引き続き、李朝酒器を追加出品しております。詳しくはこちらをクリックの上、ご確認ください。
謹賀新年 2021
皆様、あけましておめでとうございます。
年末・年始の12月29日(火)~1月4日(月)の1週間お休みいたしましたが、本日より通常営業いたしております。
しかしながら、世の中はおめでとうとばかり言ってられない状況ですね。昨年は結局、新型コロナ禍に苦しむ1年となってしまいましたが、この年末年始も新型コロナウィルス感染者数の増加は止まらず、大みそかには東京でついに1日の感染者1,000人越えの1,337人を出しましたね。新年になっても正月休み中にもかかわらず、検査陽性者数は高止まりの状態ですからね。7日にも2度目の緊急事態宣言が関東の1都3県を対象に出されるようですが、現時点で緊急事態宣言がどれほどの効果があるかは疑問ですね。前回昨年4月の時には、得体の知れない伝染病に対して、恐怖感と緊張感、収束のための国民の一体感がありました。しかしながら現在は、この状況に対する慣れと、GoToキャンペーンで政府が旅行、外食を推奨したことにより一部国民に気の緩みが出ていることから見て、充分な成果はあげられないのではないかと思いますね。心配な状況は続きますが、何とか今年の後半には新型コロナ禍収束の見通しが立って、穏やかな日々が戻ってくることを切望しますね。
このような苦しい中、当店は何とか年を越し、今年も引き続き営業をさせていただきます。これもひとえに、皆様方のお支えのお蔭と感謝しております。ありがとうございます。また昨年は持続化給付金等、政府の給付金にも助けられた1年でしたね。今は昨年末に申請した家賃支援給付金が通って、早く出てくれないかと待っているところです(笑)。
今月の京都の骨董関連のイベントといたしましては、先日の第1日曜日3日(日)は東寺ガラクタ市が開催されております。私は今回も行っていませんが。21日(火)が初弘法(東寺)、25日(土)の初天神(北野天満宮)がいつも通りに開催の予定です。毎月10日に開催の平安蚤の市(京都市左京区岡崎公園)は、今月は12日(火)の開催となります。お間違えの無いようにご注意ください。
その他に今月は、古裂會の第116回入札オークションの下見会が20日(水)・21日(木)に左京区岡崎公園のみやこめっせにて開催されます。時間は、20日(水)が10:00~17:00、21日(木)は10:00~16:00です。今回は【特集】有職 です。
これらのイベントにつきましては、こちらのブログにて順次ご報告いたします。また、開催中止などの発表があった場合は「お知らせ」欄でご報告いたします。。
また、1月も李朝・高麗の酒器を引き続き追加出品いたしております。詳細につきましてはこちらをクリックの上、ご確認ください。
本年も何卒よろしくお願いいたします。
終い天神 2020
新型コロナウィルス感染者数の増加が止まりません。昨日は全国の新規感染者が3,700人台に。京都は107人と、ついに新規感染者数が100人越えの過去最高です。年明けにはどうなってしまうのか、本当に心配です。
そんな中、本日25日は天神さん、しかも今年最後の「終い天神」ですので、行って来ましたよ。先の弘法さんと同様、年の最後の終い天神だったのですが、こちらもやはり、出店、人の出共にさみしかったですね。しかも、お天気の方が朝から小雨。天気予報では、今日は降るとは言ってなかったんですが。早朝に降って、バスで移動中にまた振り出しましたが、幸いにも私がバスを降りた時には、雨はやんでいました。今日は折り畳みの傘も持っていなかったので、本当に幸いでした。
楼門には、例年通り来年の干支の超大型絵馬がかかっていました。来年は丑年(うしどし)なんですね。最近の若い人の中には、干支(十二支)が分からない人も多いと聞きますね。私たちは「ネ、ウシ、トラ、ウ、タツ、ミ、ウマ、ヒツジ、サル、トリ、イヌ、イ」とおまじないのように唱えて覚えてましたがね(笑)。最近の若い人の中には「ネって猫?」「ミってなんだ?」みたいな人もいるみたいな話を聞きますね(笑)。
本来の終い天神は、終い弘法と同様に正月用品を求める来客で賑わうのですが、やっぱりコロナ禍の今年はさみしいものです。感染拡大の中、弘法さんや天神さんに出かけていますが、これらのイベントは屋外で、しかも密になるような場所は、今年に限って言えばありません。なので、私としてはマスク着用で、消毒薬が設置してあるのを見つけたら、頻繁に手消毒をし、帰宅後は手洗いをする、といった対策で大丈夫だと思っています。
例年は、一の鳥居から楼門までの参道は密になることもありましたがね。今日は参道も御前通もその西側の境内の道も、人はまばらでしたね。もちろん、猿回しも行われていませんでした。人が集まるのはダメですからね。
楼門のところで、正月のお飾りを売っているお店がありました。以前はお正月に、こういった物を玄関や部屋にも飾ったのですが、今はこういった物や門松すらもあまり見なくなりましたね。
今日も縁起物の「大福梅(おおふくうめ)」を買ってきました。北野天満宮の境内で育てた梅の実を塩漬けし、土用干ししたものです。元旦にこれを入れたお茶を飲み、1年の無病息災と長寿幸福を願います。その起源は、平安時代に当時の村上天皇が病に伏された際、梅入りの茶を飲まれたところ、たち所に平癒されたことから、王服(おおふく)と称して毎年元旦にこの茶を服されるようになったことにあるとのことです。
例年はこれを、周りの方々にも差し上げていたのですが、今年はもう年末に人に会う予定もありませんので、少し買い控えしました(笑)。その代わり、今年はお正月に無病息災を祈り、玄関などに吊るす「守護縄」も買ってきました。今年はこれらを、ほぼ身内だけに配ります。
それともう一つ、ちりめんじゃこも忘れずに買いましたよ。今年最後のちりめんじゃこです。以前は弘法さん・天神さんの両方の市に店が出ていましたが、今は天神さんだけになってしまいましたので、貴重なジャコになりました(笑)。
今日もキム社長の姿を見ることはできませんでした。来年のいつ頃、また弘法さん・天神さんで会えるでしょうか。ソウルにもいつになったら行けるでしょうか。来年中には、コロナ禍が収束してほしいですよね。ワクチンには不安が多いですし、特効薬の開発が望まれるところですよね。いつになるのでしょうか。
終い弘法 2020
こちらの投稿もちょっと間隔が空いてしまいましたね。前回が13日(日)でしたので、一週間空いてしまいましたね。ネタが無くて。これまでは食べ歩きの記事が結構あったのですが、コロナ禍の現在では、なかなかそう頻繁に外食するのは、躊躇われるところがありまして。またソウルにも、もう1年以上行けていませんので、その間「ソウル情報」の記事もありませんのでね。いつになったら、またソウルに行けるようになるでしょうね。韓国の方もここのところ新型コロナウィルス感染者数が急増していますので、両国が落ち着くようになるのは、いつになるやら、今のところ見当もつきません。
そんなコロナ禍の中で開催された今日の弘法さんですが、予想していた以上に露店の出店も来場者数も、極端に少なかったですね。まず、いつものように市バスで東寺に向かいましたが、バスが「東寺東門前」までガラガラでした。普通は、東福寺を越えて九条通りを走るうちに、高齢者の乗客がどんどん増えていくのですが、今日は全くその気配が無かったです。
また、東寺境内で一番人が密になるのは、東門を入って西に進む石畳の道に所なのですが、1枚目の写真のように、今日はここでさえガラガラでした。露店の方も、ここですら空き地が見られるほどでした。さらに中へ入って行くと、2枚目の写真の向かって左側、鉄柵の手前のスペースには、いつもなら露店が並ぶはずなのですが、ご覧の通りの空き地になっていました。
12月、今年最後の弘法さんは「終い弘法」と呼ばれ、例年は正月用品を売る店とそれを求める来客で賑わいを見せるのですが、やはりコロナ禍とあって、さらにここ1週間ほどの間に京都の感染者数が激増していることもあり、業者も来客の方も自粛したのでしょうね。今日、テレビ局のカメラが何台か入って来ていましたが、師走の賑わいのニュースをお届けするつもりだったと思いますが、期待外れだったでしょうね。
まあ、信じられないほどさみしい終い弘法ではありましたが、国民の感染予防意識の高まりによるものと考えれば、よかったのではないでしょうか。ここのところ、京都の観光客の方も落ち着いてきたようですし。まあ、これは観光シーズンの11月が過ぎたからでしょうけどね(笑)。
もちろん今日も韓国の業者のキム社長にも会えませんでした。韓国で元気にやっててくれたらいいんですけどね。
そんな訳で、今日の収獲はいつもの干し芋とすぐき(すぐき漬け)です。「すぐき漬」はかぶらの一種のすぐきと塩だけで漬け込まれ、乳酸発酵による酸味が特徴の漬物です。千枚漬、しば漬と共に「京都三大漬物」と呼ばれているそうです。冬にだけ出回る京都のお漬物です。終い弘法の時には、このすぐきを扱う漬物のお店が数多く出ますが、一軒だけ真空パックにして販売しているお店がありますので、いつもそこで買うようにしています。最後から2番目の写真です。
帰りには、東寺の南側の九条通りを通ります。ここもいつもは、歩道の道路側に露店がぎっしり並ぶのですが、今日は最後の写真のようにガラガラでした。ここは先月も少なかったですが、今日はそれ以上でしたね。こんな終い弘法は本当に初めてでした。
次は、25日(金)の今年最後の天神さん、終い天神に行ってご報告させていただきます。
昨夜の晩酌(初登板の初期堅手半筒ベタ底盃の巻)
昨日、京都はまた新型コロナウィルス感染者数が過去最高となりました。全国の感染者数は3,000人を超えましたね。
この状況でも、政府はGoToキャンペーンの停止はしないようです。GoToキャンペーンが新型コロナウィルス感染拡大の原因であるというエビデンスは無いからだそうです。エビデンスは科学的根拠という意味のようですが、新型コロナ禍以来、今まで聞いたことなかったようなカタカタ語が随分使われるようになりましたね。エビデンスは無いか知りませんが、これまで感染症予防対策の基本として、不要不急の外出・移動を控え、密を避ける意味から会食も控えるようにと、国民に訴えてきたのは何だったんでしょうかね。旅行なんて、不要不急の外出・移動以外の何物でもないと思うんですがね。重症患者の増加で医療がひっ迫しているというのに、税金をかけるべきところが間違っていますよね。「勝負の3週間」とか言いながら、税金使って旅行と会食を推奨することを続けている訳ですから、当然ながら感染者数は拡大の一方です。困ったことです。
そんな中、三嶋亭さんの牛肉の味噌漬けをいただきましたので、昨夜は晩酌となりました。李朝酒器で家飲み!感染症対策、できることからやってます(笑)。
三嶋亭さんの味噌漬け牛肉は、ステーキ用の牛肉を白味噌に漬けたものです。多分通販でも購入できると思います。味噌漬けにすると、肉が締まって固くなるのですが、いいお肉は味噌漬けにしても柔らかいです。なので、写真のように切らずにそのままかぶりついていただくのが美味しいです。器は李朝初期の堅手皿です。
自然釉が豪快に流れ落ちる高麗土器の徳利は、以前にもこちらで一度、ご紹介したことがあります。豪快に流れ落ちる自然釉が素晴らしい景色ですが、残念ながら傷物で、写真に写っている面の裏側のあたりにキズが有り、共色直しがされていましたので、銀直しをしてもらいました。入手後に自宅に持ち帰って、煮沸したところ共直しが発覚しました。残念ではありますが、充分に楽しめる徳利です(詳細につきましてはこちらをクリックの上、2019年7月3日「昨夜の晩酌(豪快の巻)」をご参照ください)。
李朝初期の堅手盃は、今回が初登板になります。これも最近入手したという訳ではなく、もう私のところに来てからは10年近くなるのかも知れませんが、こちらでは初めてになりますね。サイズは口径が7.5cmぐらいだったと思います。昨日の晩、自宅で測ったのですが、メモって無かったので忘れてしまいました(笑)。形もすっと垂直に立ち上がった、半筒形と言ったらいいでしょうか、いい形をしていますよね。砂と釉薬で少々荒れてはいますが、ベタ底です。見込の真ん中に小さくて深い丸い穴が彫られています。こういうスタイルの物はあまり見たことがありませんね。まあ、何よりも味がいいですね。このように。見どころの多い盃は、使って楽しいですよね。
あと、水菜とお揚げの炊いたんは、三島の小鉢に盛り付けてみました。
現在、当店では年末・新年用に李朝酒器を追加出品中です。詳細については、こちらをクリックの上、ご確認ください。
平安蚤の市(20.12)+ 篠田屋 中華そば
昨日、京都の新型コロナウィルス感染者数が過去最高となりましたが、今日は10日ですので、いつものように実家での月参りの後、岡崎公園へ行き平安蚤の市を見てきました。平安蚤の市は、平安神宮前の岡崎公園で毎月10日に開催される蚤の市で、多い時で150店舗の骨董店、古道具店、古着店が全国より集まります。今日も先月同様に、多くに人出でしたね。
今日はいつもより早く月参りが終わりましたので、割とゆっくり見て回ることができたのですが、やっぱり韓国の物がほとんど出ていないので、私としてはあまり面白くないんですよね(笑)。なので写真の方がご覧の通り「悪そうな顔のサンタ」「カッコイイ昭和の子供用乗り物」「手を挙げて横断歩道を渡る子供人形」など、「ふざけんな!」と言われそうなものばかりになってしまっています(笑)。でも、私としてはこういうのが面白いんですよね(笑)。
9月にこちらの蚤の市に初出店された、骨董の会のお仲間のTさんご夫婦は今日も出店されていません。事前にお聞きしたところによりますと、出店の希望は出しておられるそうなのですが、先月も今月も抽選に漏れてしまったのだそうです。結構人気が高いのですね。確かに、今日は空地なく露店が出ていたようでしたね。
少し寒かったかも知れませんが、今日も一日お天気のようでよかったですね。次回は明けて1月12日(火)の開催となります。平安蚤の市の開催日は、基本的には毎月10日ですが、1月は10日ではありませんのでね。1月12日(火)ですよ。どうぞお気を付けくださいね。
岡崎公園から、今日も歩いて店へとやって来ました。以前にもこちらで少しお話したことがありましたが、ここ岡崎公園内には市立図書館があり、大学卒業後の就職(教職)浪人時代の1年間、毎日そちらに通ってお勉強していました。行き帰り徒歩で通ってましたので、このあたりを歩くとその頃のことが思い出されて懐かしいです。
疎水から分かれる白川沿いに歩いて、三条通りまで出てくる道は、その頃いつも帰り道には通っていました。周りの建物は少し変わったところもありますが、当時の面影を残していますね。何よりも白川の流れは変わりません。今年はもみじの色が鮮やかですね。近年、紅葉がかつてのように真っ赤にならない年が続いていましたが、今年のもみじはここ最近では、かなりきれいに真っ赤に色づいたと思います。写真は疎水沿いのもみじの木です。
店に出る前に、三条京阪駅近くの篠田屋さんで、中華そばを1杯食べました。以前に、こちらの名物メニューの皿盛をご紹介したことがありましたが、今日はこちらの一番の人気メニューである中華そばをいただきました。お値段がなんと550円!でも、これ値上がりしましたね。以前ご紹介した時は、中華そばは500円でしたね。2年前の話ですが。550円でも充分お安いですけどね。
三条京阪駅を通って、こちらも以前ご紹介した私の好きな「牡丹」の絵も見てきました。李朝後期分院の染付牡丹紋丸壺に紅白の牡丹が活けられている絵です。京阪電車三条駅の2番出口階段下のところにあります。
今日は12:00開店予定でしたが、店に着いたら12:05で、5分だけ遅刻をしてしまいました。
昨夜の晩酌(直しの直し盃の巻2)
今日は第1日曜日で、東寺ガラクタ市の開催日ですが、私は行きませんでした。ここしばらく、21日の東寺・弘法市と25日の北野天満宮・天神市の開催中止が続いていたため、ネタがないので何度かこちらのガラクタ市にも足を運んでいましたが、先月からは両方がそろって開催されるようになりましたので、もういいかなと(笑)。
東寺ガラクタ市は、弘法さん・天神さんとは違い、飲食物のお店などが無く骨董やガラクタを扱うお店だけが出ており、骨董ファンにはこちらの方が人気のようです。しかしながら、私の場合は、韓国の物が出ないということもありますが、やっぱり飲食物の露店が並ぶ、あの感じが好きです。弘法さん・天神さんに行っても、ほとんどの場合、買って帰って来るのはチリメンジャコと干し芋、お野菜(主に根菜類)や漬物類などですから(笑)。お前それでも骨董屋か!と言われてしまいそうですが、まあ、もちろんいい物があればと思って見てはいますが、一番の目的は気分転換ですから(笑)。
そんな訳で、翌日早起きする必要もなく、おでんをいただいたこともあり昨夜は晩酌しました。
おでんを盛った鉢は、李朝末期の陶質のものです。大きさと深さがありますので、おでんなどは出汁も入るため、大変重宝しています。これより一回り小さい物も1つありますので、分量によって使い分けています。
高麗徳利は、今回が3度目の登板となります。前回が今年4月29日、その前が2018年10月18日でした。最初の登板の時は、まだこの「昨夜の晩酌」に副題を付けていなかった時です。ころりんと丸っこい可愛らしい形をしています。口縁に4箇所の金継ぎがあります。これらは以前に私が自分でしたものです。そういったこともあって愛着があり、一時はこれをよく使っていました。容量が1合8勺程です(高麗徳利の以前の記事をご参照になるには、2020年4月29日の記事はこちらをクリック。2018年10月18日の記事をご覧になるにはこちらをクリックしてください)。
赤上がりで大振りな盃は、前回同様に私自身が金直しをしようとして、うまくいかずに投げ出して放置していた物を、プロにお願いして仕上げてもらったものです。このような欠けの金継ぎの場合、欠損部をパテなどで形成し、その上に漆を塗って乾かしてから磨ぐという作業になるのですが、前回も言いましたが、私の場合は金をうまく撒けないので、漆に金を混ぜて塗り付けていました。これだけでも、結構な金の無駄使いです(笑)。そうやって磨いていても、やり過ぎて下地のパテが出てきてしまう、という失敗を当時よくやらかしていました。そこで考えたのが、パテで下地を作るから磨ぎ過ぎた時に地が出てくるので、最初からパテ使わずに漆と金を重ね塗りしたところを磨げば、そもそも下地が出てくることは無い。という馬鹿な発想から、とんでもない量の金の無駄使いを実行したのでした(笑)。乾かせるのにも、結構な日にちがかかったと記憶しています。そこまでしたにもかかわらず、やはり表面をきれいに仕上げることができず、10年ぐらい放置していた物を、この度プロの手によって写真のとおりに仕上げていただいたのです。やっぱりプロの技術は高いですね。お陰様で、赤上がりの良い盃がやっと使えるようになりました。
酒器と言えば、当店では昨日12月5日(土)より、年末年始用に李朝酒器を追加出品いたしております。詳細につきましいては、こちらをクリックの上、ご確認ください。