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李朝好き - 韓国骨董 李好

TEL:075-532-5877

〒605-0089 京都府京都市東山区古門前通大和大路東入元町367-4 杉山ビル2階 *京阪三条駅より徒歩3分

 

京都府公安委員会許可第611251830002号 TEL/FAX:075-532-5877 営業時間 11:00~18:00 定休日 水曜日

 

李朝好き

「李朝好き」(店主ブログ)

当店の店名「李好」は、「李朝好き」からとったものです。
「李朝好き」の「おりこうさん」が集う店になればという、李朝好きの店主の思いが込められたものです。
こちらでは、店主の日常や紀行、京都の骨董関連イベントの紹介、また京都やソウルの骨董街をご訪問されるお客様のために、

京都市内とソウルのグルメ情報もご提供させていただいております。

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昨夜の晩酌(忘却の赤上がり盃の巻)

カテゴリ: 昨夜の晩酌 作成日:2020年08月26日(水)

DSCN4653 3「暑いですね」と毎日その言葉しか出てきません。8月も下旬だというのに今週もずっと猛暑日が続くようです。もう最近は、朝からご飯を食べる元気がなく、そうめんや冷や麦を流し込んでます。夜もお弁当もらった時にはそのご飯を食べますが、それ以外は焼きソバなどの麺類をビールで流し込んでます(笑)。次の検査は、間違いなく数値上るなあ(笑)。

そんな猛暑の中、昨夜の晩酌です。

李朝初期の堅手徳利は、もう15年ぐらい前でしょうかね、入手したのは。写真で見るより、現物はもう少し薄いグリーンがかっていて、細かいごまふりのようになっています。購入する時に高台と高台内に窯キズがあったのは分かっていましたので、穴を下にして照明に照らして内部を除いてみたところ、光の漏れがなかったので、少し値切って購入した記憶があります。

底の窯キズが抜けている場合、もちろん水が漏りますので、確認のため、底を照明にかざして穴から中をのぞくと、抜けている場合はそこから光が漏れるのが分かります。それで、漏れはないであろうと判断したのですが、自宅で煮沸して取り出してみると漏れるではないですか!発掘品のため、内部にまだ土が残っていてそれで穴が塞がれていので、のぞいてみても光の漏れがなかったのです。それだけではなく、高台内には底が薄くなっている部分が数か所あり、光が透けているではないですか!これでは、窯キズだけをふさいでも、他の薄くなった部分から酒がじわじわと滲み出て来てしまいます。

そんな訳で、直しのできる方に方法はお任せで、とにかく漏れないようにして欲しいとお願いしてお預けして、戻って来たのが写真のとおりの高台内でした。漆を塗った上に軽く金を撒いて、乾いた後にさらに漆を塗って固めてあるように見えます。お蔭様で、問題なく使用できるようになりました。容量は2合ちょうどです。

盃の方は、一時気に入っていてよく使っていた時期もあったのですが、その後に入手した盃に押され2軍落ちしてしまい、存在すら忘れかけていました。我が家では、頻繁に使うであろう1軍の盃は1階居間のケースに、あまり登板機会の無い2軍の盃を2階のケースに、今後使うことはほとんどないであろう3軍の盃を地下のケースに仕舞っています。

昨日、2階の2軍ケースからこれを見つけ出して、久々に使ってみました。サイズは口径約6.5cmと私の好きな小ぶりのサイズ。まあ、ぐいぐいやりたいという方には、少し小さ過ぎると思われるかもしれませんが。赤上がりで、貫入、見込みに釉溜りもあり、なかなか見どころの多い盃です。見込みにピンホールも多く見られ、使い込んでいくと、まだまだいい味が付いていきそうです。このような、李朝の後期から末期にかけて民窯で焼かれた盃は、グレーっぽい色のものが多く、赤上がりのものは数が少なく、人気も高いですね。グレーよりも柔らかい印象がありますからね。

昨日は、こいつを長く忘れていて、申し訳ない気持ちになりました。なので、これを機会にまた1軍に昇格させることにしました(笑)。代わりに2軍に降格させる盃は特に考えてはいません。そこまで厳格なものでもありませんのでね(笑)。

お料理の方ですが、鱧の落としは三島菊花紋の深皿に、オクラの胡麻和えは李朝初期の堅手皿に、卵豆腐は三島の小皿にそれぞれ盛り付けてみました。鱧の落としは梅肉で食べるのがいいですね。

来月は10日(木)に検査がありますので、次回の晩酌はそれ以降になります。次回の検査ヤバいですね(笑)。

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李好のヌシ 第三話「紙縒り細工」

カテゴリ: 李好のヌシ 作成日:2020年08月22日(土)

DSCN4401 2毎日暑いですね。京都では今週はずっと猛暑日で、昨日と一昨日はいずれも最高気温が39℃でした。今日明日は雷雨が降って気温の方は下がるとのことですが、それでも今日の京都の予想最高気温は36℃です。猛暑日やん!

自宅と店は徒歩で往復するのが基本なのですが、さすがにこれだけ暑いと往きはバスで最寄りの停留所まで移動し、そこから歩いています。家を出るのが10時過ぎ頃ですから、もう大体その時間には気温30℃を超えてますからね。それでも帰りは頑張って歩いて帰るのですが、自宅についたら汗だくでヘトヘトです。以前、夕方帰宅時に自宅の室内温度が33℃台だったということを、ここでお知らせしたことがありましたが、それは自宅1階のことでした。昨晩2階に上がってみると、なんと気温37℃でした!夜の室内ですよ!本当にエアコンが無いと生きていけません。とにかく、自宅に夕方帰ってから寝ている間も翌日に家を出るまで、ずーっとエアコン付けっぱなしにしてますので、今月の電気代の請求が恐ろしいです。

猛暑と共に新型コロナ禍の方も収束の気配が見えて来ません。本当なら昨日21日は東寺の弘法さんの日だったのですが、既にご案内のとおり、今月もまた21日の弘法さん、25日の北野天満宮の天神さんともに開催中止となっております。来月もどうなるでしょうか。そんな状況ですので、こちらのブログの記事については、今後しばらくこの新シリーズ(笑)「李好のヌシ」に頼ることになってきそうです。と言っても、これもそんなにネタが豊富にあるわけではないんですけどね(笑)。

第三話は、韓国の紙縒り細工をご紹介いたします。韓国の伝統的な紙である韓紙は、楮(コウゾ)という植物(樹木)の皮を用いて作られるようです。その韓紙をひも状にしてそれを編んで器物等を作成したものが紙縒り細工です。現在店内にある韓国の紙縒り細工の製品は、1枚目の写真の物と最後の写真の燭台です。

2枚目の写真の3点のかご状の器物は、比較的よく目にするものでしょう。この手の物は、自宅にまだ10個ほどはあったと思います。大小さまざまなサイズの物があり、時代のある物は大体2重編み(2重構造)になっています。また、製作後はそのままの物と表面に漆を掛けられたものがあります。3点のうち、手前の小さいものは漆をかけていない物で、奥の2点は漆が掛けられています。漆を掛けられていない物はソフトですが、漆のかかっている物はカチカチです。漆の掛かっている物の方が評価が高く、お値段も高いのですが、個人的には漆をかけていない物のソフトな手触りが好きです。蓋付きの物は貴重ですが、写真の蓋付の物はその形やサイズから、囲碁の碁石入れだった物かも知れないと思っています。

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その次の3枚目の写真の2点ですが、向かって左が赤ちゃんの帽子です。トップには元々は鈴が付いていたようですが、私が入手した時からありませんでした。草色と紅色の部分があるのですが、焼けてしまって色が分かり難くなっています。内側はまだ比較的色がよく残っているのですが。もう一つ、向って右の靴は子供が実際に履いたものではなく、装飾品として作られたものだと思います。まあ、当時の所有者がいたずらで子供に履かせてみたり、子供自らが履いてみたりしたことはあったかも知れませんけどね(笑)。

4枚目の写真の大きい方が書状入れで小さい方が財布です。書状入れのひもはオリジナルではなく、オリジナルの物が切れてしまったため付け替えたものでしょう。元々は紙縒りのひもが付いていたと思います。私の聞いた話では、これは壁にひもで吊るしてあって、家の主人が手紙を書いてそこに入れると、手紙を届ける役目の人がそれを外して、ひもでクルクルッと巻いて書状入れごと持って行き、馬で手紙を届けるのだということでした。

財布の方は、表面に漆がかけられています。内側は6枚目の写真のようになっています。このようなサイズで、このような構造の紙縒り製の財布というのは、私は他に見たことがありません。書状入れも、そうそうお目にかかれるものではありませんし貴重なものですが、こちらは自宅にあともう2点あります。財布の方は、博物館や美術館でも見たことがありません。まあ、博物館や美術館では所蔵していても、あまり面白い物でもないので展示してないだけなのかも知れませんが(笑)。

最後の写真は燭台です。こちらは全体が紙縒り製ではなく、芯に木を使い紙縒りを編み被せています。白磁の灯火器に油を入れ、芯を通して火を灯したものです。表面には漆がかけられています。灯火器の蓋をとって、花を活けてもいいんじゃないでしょうか。これは時代は若いですね。20世紀後半、製作から40~50年程度の物だと思います。

韓国の紙縒り細工の古い物は、韓国でも数が少なくなって来ていますので、お値段の方もずいぶんとお高くなってきていますね。

この他に、紙縒り製のお膳も自宅にあります。ホームページのトップに写真があります(丸抜きの写真の中の膳です)のでご覧ください。

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李好のヌシ 第二話「베개(ぺゲ) 枕」

カテゴリ: 李好のヌシ 作成日:2020年08月18日(火)

DSCN4340 2既に「お知らせ」欄でご報告したとおり、今月も21日の東寺・弘法市と25日の北野天満宮・天神市は新型コロナ禍のため開催中止が決定しましたね。これで4月から5か月連続の開催中止です。新型コロナ禍が、もう半年もの間、我々人類の日常生活に大きな影響を与えてきていますが、今年の初めにこんな事態を誰が予想したでしょうか。

先日の五山送り火も、新型コロナウイルスの感染予防策として、観光客の密集を避けるため、規模を大幅に縮小して行われましたね。例年は「大」「妙法」「船形」「左大文字」「鳥居形」などの文字や図形が浮かび上がるのですが、各山とも点火する場所が減らされたため、点々と火がともる形となりましたね。送り火は太平洋戦争で1943~45年に中止されたことがあったようですが、縮小して行なわれたのは、これが初めてのことです。でもまあ、火をともして先祖の霊を送るのが送り火の目的ですから、文字や図形が表せなくても十分にその目的は果たせたと思います。

この数日前の8日夜には、大文字をともす如意ケ嶽でREDライトを使ったと思われる「大」の形がライトアップされるという「いたずら」もありました。これは到底「いたずら」で許されることではありませんし、保存会の人たちや多くの京都市民は憤りを感じたと思います。しかしながら、私は過去に、個人的にもっと憤りを感じた送り火がありました。 2000年12月31日つまり20世紀最後の大晦日に「21世紀京都幕開け記念行事」として「ミレニアム送り火」と題され真冬に五山の送り火が行われたことがありました。確か、鞍馬の火祭もこの時行われたと記憶しています。市民からの要望もあってのことだったようですが、当時テレビの中継を観て、とても不愉快でした。

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またしても前置きが長くなってしまいましたが、李好のヌシ 第二話は「베개(ペゲ)」韓国の伝統枕をご紹介いたします。現在、店内には「베개(ペゲ)」枕が6個あります。開店当初はもう3個あったのですが、韓国の業者に売ってしまいました。なので、お客様にご購入いただいたことはありません。

韓国の伝統的な枕には、1枚目写真の向かって右の2つのように木製の派手な装飾の見られないものもありますが、両端の枕飾の部分を베갯모(ペゲンモ)と言いますが、そちらに装飾が施されたものが多く見られます。最も多いのが刺繍が施されたものでしょう。ソウルの踏十里や長安坪の民俗品を扱う骨董店に行ってみると、美しい刺繍の施された枕が大量に積まれているのを見ることができます。

現在、当店にある枕は、そのような枕飾の部分が刺繍のものではなく、麦藁細工が施されたものです。私がコレクターの時に麦藁細工のものだけを集めた結果です。刺繍の枕に比べ麦藁細工の物は数が少なく貴重です。当然お値段の方も高くなりますね。枕飾の板部分に色を付けた麦藁を貼り付け、花や蝶、おめでたい「福」や「壽」の文字などが描かれています。

1枚目写真の真ん中の2点は、麦藁細工が両端の枕飾部分だけでなく、全体に施されている大変貴重なものです。特に3枚目写真の物は枕飾部分に「福」「壽」の文字が描かれ、その他の面には幾何学的な模様が施されています。残念ながら、麦藁の剥がれてしまっている部分が多いのですが、文字で見て下の部分の面は、ほぼそのままの状態で残っています。このタイプの物は、類例を見たことがありません。

写真1枚目の右の木製2点のうち、5枚目写真の物は、中に何か細い紙のような物が入っていて、振るとサラサラという音がします。これは香草か何かが入っているようです。側面にスリット(切込み)が入っているので、そこから香りが出るようにしたのでしょう。今は全く香りはしませんが。ちなみに、こちらは朝鮮時代のものではなく、日本の植民地時代(戦前)以降のものだと思います。

もう1つの木枠だけの小さな枕は、6枚目写真のように小さい壺などに花一輪を差して飾ってみてはどうでしょうか。また、小さな金銅仏等をお持ちでしたら、それを飾ってみてもいいでしょう。この手の枕には、枠だけの物の他に、枠の中に欄間のように彫り物が施されたものもあります。

韓国の枕の中には石か何かの木の実などが入っており、振るとカラカラと音がします。これは、目覚めた時にそれを知らせるために鳴らすためのものだと言われています。

枕飾の装飾には刺繍と麦藁の他に、高級になりますが螺鈿や華角張(牛の角を薄く切ってそれを半透明にし、その裏面に顔料で絵を描き、これを貼り付けて装飾したもので李朝独特の工芸品。糸巻、物差し、櫛、筆筒、箪笥等にその技法が見られる)の物もあります。

現在、韓国でこれら枕を収集する人には、枕として使うという人はまずいないと思います。そのまま部屋の装飾品とするか、多くは枕飾の部分だけをはずして額装にして飾るなどして楽しんでいるようです。

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昨夜の晩酌(鶏龍山コンビの巻)

カテゴリ: 昨夜の晩酌 作成日:2020年08月15日(土)

DSC 1135 2昨日までの4日間夏期休業させていただいていましたが、今日からまた通常営業しております。

4日間お休みしたといっても、新型コロナ禍で例年のようにソウルに行くこともできず、また外を出歩くのも危険な程の猛暑のため、に11日(火)にお墓参り、14日(金)実家での盆参り以外は、買い物に行く以外にはほぼ外出もせず、自宅のクーラーの効いた部屋で、ずっと休んでました(笑)。仕方ないですよね。連日36~37℃の猛暑日でしたらからね。京都はまた気温だけでなく湿度が高いので、本当に気分が悪くなります。休み前の話ですが、仕事終えて自宅に帰ってきたら室内の温度が33.9℃でした。今日の京都の予想最高気温は38℃だそうです。こんな猛暑が来週まで続くようです。皆様もこの夏は、熱中症対策と新型コロナ感染対策の両方に、くれぐれもお気を付けください。

さて、夏期休業の最終日であった昨日、久しぶりの晩酌をしました。と言いますが、日本酒で李朝の酒器・食器を使用しての晩酌は久しぶりですが、その間、ビールはちょこちょこ飲んでました。来月の検査の数値が心配ですが、まあ夏ですからね、仕方ないでしょう(笑)。ちなみに、ビールと言いましたが、私が普段愛飲しているのはサッポロの「麦とホップ」で、厳密には発泡酒・第3のビールという範疇の物です。発泡酒・第3のビールと言われるものは数多く出回っていますが、「麦とホップ」はコクがあり、その味はほぼビールです。「麦とホップ」を飲むようになってから、他社の発泡酒・第3のビールを飲むと炭酸飲料のように感じます。まだ飲んだことのない方は、ぜひ一度お試しください。

前置きが長くなってしまいましたが、昨夜は日本酒をいただきましたよ。以前まとめ買いした「菊正宗 濃い辛口パック」をいただいてます。1.8ℓパック6本買いましたから、もう年内はお酒買わなくて大丈夫です(笑)(詳細は2020年7月1日作成「今日から7月(2020年)」をこちらをクリックしてご参照ください)。

鶏龍山の絵刷毛目徳利は、容量がおよそ2合8勺と3合を切ります。鶏龍山の徳利はこのような酒徳利として使えるサイズの物が少ないため大変貴重です。口部の大部分が欠損し金直しがされていますが、全体の6分の1程が残っています。その他にはキズや直しもなく、白泥の剥がれもそう目立って大きいものはなく、ひどいカセも見られません。また、迷いなく描かれた絵付けには躍動感があります。この手の物としては、サイズ、状態ともに申し分ないものです。李朝酒器のコレクターなら鶏龍山の徳利は一つは持っておきたいものですよね。ただ、今の私には2合8勺という容量は少し多過ぎますので、昨夜はお酒をいっぱいいっぱいには入れず、2合程度だけ入れていただきました(笑)。

盃の方も鶏龍山の刷毛目編笠盃です。平盃ですが、窯の中でこのように編み笠状にひしゃげてしまったものです。そのひしゃげた部分は、金継ぎがされていますが、呼び継ではなく割れ継ぎのようです。割れ継ぎの陶片部分にも金継が施されています。反対側の口縁部にも欠けの金継ぎとニュウの金継ぎが見られます。キズはありますが、白泥もたっぷり掛かっており、釉薬にカセものなくしっかりとしています。左手で内側にひしゃげた部分に親指をかけて飲むとよいのですが、見込みが思いのほか浅いため、片手で持ち上げて少しでも揺らぐと、口部の細くなった部分からお酒がこぼれてしまいます。なので、しっかり両手で持って持ち上げないとお膳や床をびしょびしょにしてしまうことになりますので、気を付けなければなりません。昨夜もいっぱいこぼしてしまいましたよ(笑)。だからこの盃、実はこれまであんまり使ってなかったんですよね(笑)。

お料理の方は、鯛のあら煮は李朝初期の堅手大皿に、モロヘイヤとえのきだけのお浸しは三島の小鉢に、蛤の佃煮は李朝初期の堅手豆皿に、それぞれ盛り付けてみました。

昨日は、四条花見小路の「かぼちゃのたね」の鰻弁当もいただいていましたので、こちらはシメにいただきました。

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平安蚤の市 2020.8

カテゴリ: 李朝好き 作成日:2020年08月10日(月)

DSC 1111 2本日は10日ですので、本当に久しぶりに平安蚤の市にマスク着用で行って来ました。 平安蚤の市は、平安神宮前の岡崎公園で毎月10日に開催される蚤の市で、多い時で150店舗の骨董店、古道具店、古着店が全国より集まります。3月最後の週末に特別開催があって以降は、新型コロナ禍で4月から先月まで4か月開催が中止されてましたからね。先月については、開催予定だったのですが天候より中止になっていました。

いつもでしたら、10時から実家で月参りに出てから向かいますが、今月は8月でお盆のお参りになるため、実家でのお参りは14日になります。そんな訳で、いつもなら現地到着が11時過ぎになり、開店時間をを1時間遅らせることになるのですが、今日は早めの時間に行って来ましたよ。開店時間も通常通りでした。

現地到着は9時過ぎ頃でしたが、新型コロナ禍で感染者急増中にしては、店舗数も来客数もそこそこな感じでしたね。やっぱり、久々の開催ということで、待ちわびていた多くの人々が足を運んだからでしょうか。また連休中でお天気も良かったですからね。そういったことも手伝ってのことでしょうね。

いつものように古裂會さんも出店してられましたね。次回9月のオークションのカタログができたようですね。次回は中国・韓国特集です。期待してみましょう。

いつも韓国の物はほとんど出ないので、買うという目的では行っていないのですが、今日は珍しく李朝の飴釉の面取壺を5、6個置いているお店がありました。写真は無いのですが、小壺が1つと大ぶりのものが5、6個ありました。値段を尋ねてみましたが、うーん、やっぱり合いませんね。飴釉の面取壺は、青山二郎も愛蔵したことで知られており、90年代頃までは、韓国でも数が少なくなり結構高価なものでした。それが2000年代の前半頃に、北朝鮮の物が中国経由で韓国に大量に入るようになってからは、値段が大崩れしました。なので、趣味で買う分にはいいのですが、これで商売するとなるとかなりの安価で買わないと利益が出てこないんです。やっぱり、李朝のものはうちの店で買った方が安いですよ(笑)。

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あと目に付いたのは、流木を売ってるお店が2店ぐらいありました。流木は近頃、インテリアやアート作品として人気があるようです。写真のお店の他にも、もう少し長くて小ぎれいなものを置いているお店もありましたが、値段は多くが1本500円から1,000円までぐらいでしたね。買ってる人は見かけませんでしてけどね(笑)。

お天気が良くないと屋外の市は開催自体ができないのですが、この時期のいいお天気は=(イコール)暑い・強い紫外線ということですので、美白の私は長居はできません(笑)。私にとっての日焼けはやけどですから。それでも久しぶりだったので、30分以上は居たでしょうか。さすがに帰りは、知恩院前までバスで移動しました(笑)。

京都の骨董市が早くまた以前のように、毎月開かれるようになってほしいですね。もちろん、感染対策は十分にした上でですよ。

既にご案内のとおり明日(8/11)から14日(金)まで4日間を夏期休業とさせていただきます。これまでは、8月の下旬に2泊3日でソウルに行っておりまして、その期間を夏期休業とさせていただいていましたが、今年は残念ながら新型コロナ禍のため行けません。渡韓も年内は難しそうですね。

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李好のヌシ 第一話「가락지(カラクチ)指輪」

カテゴリ: 李好のヌシ 作成日:2020年08月07日(金)

DSCN4066 2新シリーズです(笑)。新型コロナ禍で骨董関係のイベントが開催中止となる中、こちらのブログもお料理・お食事関係に内容が偏重してしまい、グルメブログみたいになってきてしまいましたので、新たに考案したシリーズです。

当店、李好において開店時から売れずに店頭にある商品を当店の「ヌシ」としてご紹介するというものです。売れていないからと言ってつまらないものだということではなく、存在に気付いてもらっていなかったり、そもそもそれが何なのか分からずにスルーされて来たというような商品を、ここでご紹介・ご説明しようというものです。よく他の骨董店のホームページで、新着商品や自慢の商品の紹介などをされていますが、そういう他所でもやっていることはやりたくなかったので、少し趣向を変えた形での商品紹介にしようと思います。

「李好のヌシ」という名称は、もちろん関西のある深夜番組の中のシリーズ名からパクったものです(笑)。

記念すべき第1回目は、李朝の가락지(カラクチ)指輪をご紹介します。これは、全く売れていないという訳ではありませんが、2点ぐらいしか出ていませんので、まだたくさんあります。店内だけではなく自宅にも(笑)。

李朝の指輪というと素材が銀の은반지(ウンパンジ(銀指輪))がよく見られますが、他にも白銅や真鍮、銅製のもの等があります。2枚目の写真の奥左が銅製、その他の3点が真鍮製です。

また、二つ一組で使うものを가락지、쌍가락지(カラクチ、サンカラクチ)、1つだけのものを반지(パンジ)、二つがつながっているものを합반지(ハップパンジ)と言います。3番目の写真が쌍가락지(サンカラクチ)、4番目の写真が합반지(ハップパンジ)になります。

쌍가락지(サンカラクチ)は、1本の指に2つをはめるのものです。こんなゴツイ指輪を2つもはめていたら不便だろうと思いますが、朝鮮時代に銀製の指輪をはめられるような人は身分の高い人たちで、家事なども一切しなかったでしょうから、ただ自慢げに付けていたのでしょうね(笑)。쌍가락지(サンカラクチ)は、婚姻と夫婦一心(夫婦の絆)を象徴したもので、既婚女性のみが使用し、未婚の女性は반지(パンジ)を使用しました。

指輪には、コウモリが彫られている物がよく見られます(蝙蝠というより蝶のように見えますが)。日本では不気味なイメージのコウモリですが、漢字の蝙蝠の「蝠」の造りが「福」と同じであることから、中・韓では吉祥紋とされています。他に長寿や子孫繁栄を願う文字が刻まれたもの等もあります。3枚目写真の奥左の쌍가락지(サンカラクチ)には、図案化された「壽」の字が刻まれていますね。ちなみに、4枚目の写真手前右の小さな합반지(ハップパンジ)は、赤ちゃんが1歳の誕生日のお祝いの時に付けるものです。

쌍가락지(サンカラクチ)は、ご夫婦やカップルでペアリングのように1つずつはめられたらおしゃれだと思います。写真の銀の指輪は黒くなっていますが、歯磨き粉を付けて歯ブラシで磨いたら驚くほどきれいになりますよ。でもやっぱり、もっときれいな指輪の方がいいですかね(笑)。

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昨夜の晩酌(再度登板魅惑の百合の巻き)

カテゴリ: 昨夜の晩酌 作成日:2020年08月05日(水)

DSC 1074 2約10日ぶりの昨夜の晩酌です。今月も10日に1回、月3回ぐらいのペースで晩酌の方はやって行こうかなと思っております。まあ、これも含めてですが、新型コロナ禍の影響でこちらのブログがお食事系の記事ばかりになって来ていますので、何とか今月は京都の骨董市が開催されてくれるといいのですが。

それにしても、長い梅雨が明けた後は猛暑ですね。今日は京都の最高気温は38℃まで上がるとの予報です。今日は水曜日でお休みですので、買い物などに出ようと思っていたのですが、近所で済ませられる最低限の買い物だけで済ませて、クーラーの効いた家の中でゆっくり過ごすようにしようと思っています。

昨夜ですが、久しぶりに百合の陰刻紋の堅手徳利を登板させました。この徳利、随分前に店の方に持って行っていたのですが、店頭に並べることもなく、昨日晩酌用に持ち帰って来たものです。李朝初期の堅手徳利の胴に百合の花がでかでかと陰刻された類例を見ない徳利です。購入時には直しは無く、口の半分以上を欠いた状態でしたが、購入後2年ぐらいしてから専門家に直してもらいました。容量はほぼ2合です。百合の絵が大胆なところが面白く、魅力を感じます。この徳利に関しては、2019年4月16日作成の「昨夜の晩酌(魅惑の百合の巻)」も合わせてご参照ください(「昨夜の晩酌(魅惑の百合の巻)」へはこちらをクリック)。

盃の方は、李朝後期~末期に民窯で焼かれたものでしょう。紫色のボディーには全面に貫入が入っており、見込みや高台(底)辺りには赤みが出ています。さらに、火間や釉垂れも見られ、景色の良い見どころの多い盃で、私好みのものです(笑)。この手の盃が、これも合わせて4つほど手元にあります。他の2点についても、以前こちらの記事でご紹介しています。

ただ、残念なことに購入時には口縁部に結構大きめの傷がありまして、当時は欠けたままの状態でした。こちらの傷の直しは私が自分でしたのですが、大きめの欠けにもかかわらず、奇跡的に失敗なく一度で出来てしまい、当時大変喜んでいました。貫入・釉垂れ・雨漏り・火間、これらのうち貫入を含み3つ以上がそろっている盃は、見つけたら必ず買ってしまいますね(笑)。

お料理の方ですが、鳥の肝煮は三島の小鉢に、もずく酢は李朝末期の染付小鉢に、トウガラシのおかか煮は堅手小鉢に、それぞれ盛り付けてみました。

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2020年第2回目土用丑の日 ぎをん 松乃

カテゴリ: 京のお食事処 作成日:2020年08月02日(日)

DSC 1040 2今年は土用の丑の日が2回あります。先に1回目が7月21日にありまして、今日が今年2回目の土用の丑の日です。そんな訳で先月に続き、お昼少しだけ店を空けて鰻を食べに行って来ました。前回は先斗町のいずもやさんに行って来ましたが、今日は四条通り南座東にある松乃さんで鰻重をいただいてきました。

こちら松乃さんは、1939年の創業の鰻料理専門店です。以前こちらのテイクアウト弁当をいただいた際の記事でもご紹介したとは思いますが、こちらの鰻は幼い頃に亡き祖母によくご馳走してもらいました。その時は、お店でいただいた記憶はなく、祖母の家でいただいたという記憶が残っております。こちら松乃さんは、現在は出前はしておられませんが、その頃は出前もしてられたのかも知れません。まあ、なにせ小学校の頃も話ですから、記憶が正しいかどうかは自信がありません(笑)。記憶が正しければ、今回が初めての入店ということになります。

11時半開店なのですが3、4分早く着いてしまったので、お店の玄関の中でしばらく待ってから席に案内されました。店に入ったところには、祇園の芸舞妓の団扇が飾られていました。店の中には棟方志功の書も掛けられていましたよ。やっぱり2回目の土用の丑の日ですから、前回ほどには鰻を求める人は少ないようで、お客さんは私の他には二組しかありませんでした。

今日は鰻重の竹と肝吸いをいただきました。こちらの鰻重には肝吸いは付いていませんので、別に注文しなければなりません。「ご飯の量は多めにすることができますが、どういたしましょうか?」と注文の際に訊かれましたので、当然多めでお願いしました。で、出てきたのが写真の鰻重です。別に注文した肝吸いの他にお漬物が付いていました。ご飯の量はというと、これが普通かやや少なめといった感じでした。多めで注文しといてよかったです(笑)。

鰻重の竹が3,500円、肝吸いが450円、消費税込みで合計4,345円でした。鰻重は姫1,800円、梅2,700円、松5,000円、特上7,400円となっています。他にせいろ蒸し(5,800円)、白焼き(5,000円)などもあります。料金は全て税別です。

今年も土用の丑の日に2回とも鰻を食べられて、大変幸せでした。っていうか、今年はこれまでにも数回もらいメシで鰻をいただいており、生涯で一番たくさん鰻を食べた年になるのではないかと思います(笑)。ありがたいことです(笑)。

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京都東寺ガラクタ市(2020.8)

カテゴリ: 李朝好き 作成日:2020年08月02日(日)

DSC 0979 2ここ4か月、東寺・弘法市と北野天満宮・天神市は、新型コロナウィルス感染拡大により開催中止となってきましたが、今日東寺で第1日曜日開催の東寺ガラクタ市が開催されましたので、本当に久しぶりに行って来ました。こちらは韓国の物が出ないのが分かっているので、普段から関心が無くまず行かないのですが、ここのところブログのネタが食事・お料理ネタばかりになっていましたので、ネタのために行って来ました(笑)。

東寺ガラクタ市は、21日の弘法市とは違って出店するのは基本的に骨董のお店だけです。骨董目当ての人にとっては、21日の弘法市よりもこちらの方が見やすくて人気のようですが、私はちりめんじゃこや干し芋、お野菜などを買うのも楽しみなので、弘法さんの方が好きです(笑)。出店数も21日の弘法さんに比べるとかなり少なく、出店場所は南門から講堂の西側あたりまでになります。

東寺に行ってみると、いつもなら南門のところに掲げてある「京都東寺ガラクタ市」の幟が上がっていません。自粛なのでしょうか。南門を上がってみると、いきなり「今月の弘法市中止のお知らせ」の立て看板が目に入って来ました。どうやら21日(金)の弘法市は中止のようです(この件は、また確認後にお知らせ欄で報告いたします)。また、新型コロナウィルス感染拡大防止の対策として、南門に写真のような体温計と消毒液が置かれていました。体温計は前に立つと体温が表示されるようになっている物でした。入場前はおばちゃんが3,4人いてワイワイやっていたのでスルーしましたが、帰りに測ったら36.5℃と平熱でした。他に立看板に「微熱やセキのある方は入場できません」「手指の消毒をしてください」「マスクを着用してください」「他人との距離を保ってください」と書いてありました。ただ、これらはただ置いてあるだけ、掲示しているだけという感じで、それらを管理し、チェックする人もいませんでしたので、あまり意味が無いかなという感じでした。

出店、来客の方もいずれも少ないように感じました。「感じました」というのは、私が普段このガラクタ市には来ないため、比較ができないというところにあります。やっぱり、全国的に新型コロナウィルス感染が拡大する中、出店者もお客さんも不安感からこのような状態になったのかなといった感じですね。どこかのテレビ局のカメラが入って来てましたが、その中の一人の女の人が、市(いち)の関係者らしい人に、感染防止対策について質問してましたね。

今月もまた、他の骨董市も開催が難しいかも知れませんね。この後の平安蚤の市等につきましても、開催中止の発表があれば、その都度お知らせいたします。そろそろ、弘法さんか天神さんで金社長に会いたいんですけどね。

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2020 今日から8月

カテゴリ: 李朝好き 作成日:2020年08月01日(土)

今日から8月になりました。昨日、ようやく近畿地方は梅雨明けしました。関東や東海地方も今日梅雨明けしたようですね、今年の梅雨は長かったですね。結構記録的な長い梅雨だったんではないでしょうか。梅雨が明けたのはいいですが、今度はまた暑いですねぇ。京都の今日の最高気温は35℃と猛暑日になるようです。8月になって、今年もまた猛暑日が続くんでしょうね。既に就寝時、エアコン付けっぱなしにしていないと寝られません。この季節、電気代も馬鹿になりません。

あと心配なのは、新型コロナウィルスの感染拡大です。感染者数が増加の一途をたどっています。昨日も東京463人、大阪216人、愛知でも193人と200人に迫る勢いです。京都は昨日は29人でしたが、ここ2,3日は40人台の日が続いてました。それから、唯一感染者が出ていなかった岩手県でもついに感染者が出ましたね。もう、日本国中安全なところなどどこにもありませんね。

そんな中、今月の京都の骨董関係イベントですが、今のところ開催中止の報告は出ていません。明日2日(日)の東寺ガラクタ市(第1日曜日開催)は開催が決定しましたね。21日(金)の東寺・弘法市は、ガラクタ市での感染防止策の運用状況などを検証し判断することになるようです。10日(月・祝)の平安蚤の市と北野天満宮・天神市については、今のところ中止の報告はありません。但し、このようなコロナ禍の中、直前になっての開催中止も考えられますので、その際にはこちら「お知らせ」欄でご連絡させていただきます。弘法市も天神市も、もう4か月連続で開催中止となっておりますので、そろそろ開催されたら嬉しいのですが、難しいでしょうかね。

既にお知らせしているとおり、今月は11日(火)~14日(金)の4日間、夏期休業させていただきます。例年ですと8月は下旬に2泊3日の日程でソウルに行っていましたが、今年はコロナ禍で行くことができません。それで今年はお盆時期の平日の4日間をお休みさせていただくことにしました。そんな訳でして、休業中も今回は遠出はしませんので、ご来店のご希望がございましたら、時間を調整・お約束の上、ご入店いただくことも可能です。ご希望がございましたら、お問合せください。詳細につきましては、こちらをクリックの上、ご確認ください。

明日8月2日は、今年2度目の土用の丑の日ですね。今年は土用の丑の日が2回あります。明日もお昼少しだけ店を抜け出して、鰻食べて来ましょうかね(笑)。楽しみです。

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